コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。麗江、シャングリラの旅−07、麗江の街で刀削麺を食う。

麗江の街で刀削麺を食う。

麗江の老街は朝から賑やかだ。いろんなお店が営業してる。
朝飯を食ってないんで少々腹が減ってる。食いモン屋を探しながら歩く。
いつものように包子(ブタマン)のようなもんならあちこちで湯気を立ててる。
蒸しパンみたなんもあるし、豆乳も揚げパンもある。その手の簡単なやつでもええんやけど
もうちょっとしっかり食いたいと思う。
何か無いかなあって思って歩いてたら、「刀削麺」の店があった。
刀削麺って、確か、小麦粉の塊を左手に持って、右手に例の中華包丁を持って、シャッシャと
削り出す。削られた細長い、6、7cmくらいの、幅1cmくらいのやつを湯が沸き立ってる
鍋の中に入っていくようにうまく包丁を動かすのだ。
なるほど、外からでもその作業が見えている。と言うより、見えるようにやるのが宣伝効果が
あるのだ。わしもそれに引き寄せられて中に入る。

注文を受けたらその分だけシャカシャカと削りはる。
要するに不要な在庫をしないということなのだ。
そういう考え方であれば、中国で清真料理(イスラム料理)の店って、麺がとても美味しいんやけど、
そういう店では麺を捏ねて打って伸ばして伸ばして作る面倒なやつを客が来てから、あるは
ある程度やっておいて足りなくなったら又打つというふうに極力作り置きしないやり方で
やってる店が多い。零細企業で店の経営の為にやってはるんか、どうかわからんけど、
そうやって作った打ち立ての麺は美味しいに決まってるんでそういう店はいつも人気があって
満員のお客を呼んでいる場合が多い。
刀削麺は叩いて麺を引き伸ばすという工程がないんでそこまで新鮮感はないけど、それでも
出来たてを茹でたやつはとても美味しい。
元々、刀削麺って言うのは大陸のずっと東の方、山西省で有名なんやけど、そこの出身の
料理人たちがこのあたりで広めたんかもしれん。何軒か見かける。
さて、お味はどうかと言うと、とても美味しい。麺はツルンと腰があって滑らかだ。
短いんでスルッと喉に入る。不規則な形が食感の変化を生んでそれも良い。
出汁はあっさり系、中国のラーメンは、元々タンメンなんで、あっさり系の味が多い。
日本のように出汁の素材に拘るということはあんまり聞かへんけど、こってり豚骨
なんてモノに出会ったことはない。
肉は鶏肉だ。その分あっさりした感じがする。
後は、ネギとパクチー、とてもシンプルだ。
そしてとても美味しい。スルスルと一気に食べてしまう。
腹が満ちたら余裕がでる。
麗江の街を楽しもう。
通りを見てたらお土産屋さんも多いけど、お茶屋さんが多い。これも中国の
街の特徴で、どんな街にも人が集まるあたりにはお茶屋さんがある。それだけこの国の
人はお茶が好きということだ。
誰でも知ってる事やけど、中国の人は殆どの人がお茶の入ったボトルを持ち歩いている。
それは、茶葉が直接入ったボトルだ。お湯がなくなったら、お湯を入れると又お茶ができる。
大抵の公共の場所では無料でお湯が供給されるというのがこの国のお約束みたいだ。
それで、いつでもどこでもお茶を楽しめるという仕掛けができているのだ。
そんだけお茶とは切っても切れない暮らしをしてはるということなのだ。
で、この町では普洱茶のお店が目立つ。
雲南省は茶葉古道の国でもある。この未知を通って遥かチベットまでお茶を運んで
塩や皮革と交易してきた歴史の要衝なのだ。
そのお茶とは普洱茶なのだ。
いろんなやつが一杯積み上げられてる。機会があれば買いに行きたい。
作ってるとこも見てみたい。
この旅の楽しみもできたようだ。

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