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最近読んだ本、「小説」、「海風クラブ」。

「小説」 野﨑まど 著。 あじあん 君はなぜ小説を読む? 読むだけじゃだめなのか。 内海集司、小学校6年生。 何故か本を読むのが好きになった。本を読んだら褒められる? そのうち楽しみは本しか。 本を読むためだけの暮らし。読めば読むほど面白い。次々のひたすら読む。 何でもかんでも。友達も要らない。遊びも要らない。 それでも友達はできた。やっぱり本が繋いでくれた。 外崎真という。 わしも本を読むのが好 […]

最近読んだ本、「コンパートメント No.6」、「ゲーテはすべてを言った」。

「コンパートメント No.6」 ロサ・リクソム 著   あじあん 乾いた凍てつく三月の夜、モスクワはうずくまっていた。 この本、素晴らしい。 ソ連崩壊直前、モスクワからウランバートルへ向かうシベリア鉄道。 おんぼろ列車、果たして目的地まで辿り着くのか。 「コンパートメント No.6」にのりあわせた。女学生と労働者。 フィンランド人留学生寡黙な少女と建設現場に向かうロシア人の饒舌な男。 何 […]

最近読んだ本、「聊斎本紀」、「ムーンシャイン」。

「聊斎本紀」。 閻 連科 著。 あじあん 炎天下に手足を縛られた男は、酒を飲めず、水も飲めず、ひたすら耐えている。やがて男の口から虫が出た・・・・・ 中国の有名な怪奇小説集、「聊斎志異」をリメイク的に仕上げたやつだ。 ノーベル賞の候補に上がるような作家なので、さすが、古典の世界がシュールにスマートに立ち上がる。 異界、魔界、霊界、この世の話、あの世の話。 人と人。人と狐。狐と狐。生きたり死んだり。 […]

最近読んだ本、「最初の星は最後の家のようだ」、「リペアラー」。

「最初の星は最後の家のようだ。」 太田愛 著。 あじあん 短編集。SFショートショート的な? ミステリー的な? 死の匂いが・・ 作者は様々な設定で、痛いほどの喪失感や切迫感を、隙のない緻密な文体で語ってきたが、常にその背景や前景に現実を浮かび上がらせるのを忘れない。 1.遊戯室 10月の子供たち あの10月、「わたし」と僕は7歳。おとぎと現実が二重螺旋のように編み合わされていた頃。僕たちは同じ日に […]

最近読んだ本、「雪夢往来」、「帰れない探偵」。

「雪夢往来」。 木内昇 著。 あじあん 「書かねば、夢は終わらない。」 江戸時代に書かれた、「北越雪譜」という本がある。雪国に暮らす。「鈴木牧之」という人が、雪国の暮らし日々のなかでおきる恐ろしいこと、考えられへんこと、特有の人情話、物産の話、さまざまなことを書き記したノンフィクションである。 雪の結晶図あり。こんなんわかってたんやね。 雪の山中で大洪水が起こる話がある。なんと不思議な。なんと凄ま […]