さながら雲が沸き立つ峠道だ。もう3000mを越しているのだろう。
シャングリラに向かって走る車はどんどん高度をあげていく。
5、6千m級の山々にかかる雲が足元にもきている。
すごい眺めだ。
なんだか少し気分が悪い。最初は車に酔ったのだと思い、体を楽にして遠くをみるようにしていた。高山病が始まったとはまさか考えもしなかったが、後で思えば、軽い高山病にかかりはじめていたのだ。
麗江の町からシャングリラまでは180kmあるという。更に碧塔海までは20km以上は十分にある。片道200km以上の旅になる。4時間以上はかかるだろう。
シャングリラは「世外桃園」というそうだ。
この世ならぬ桃源郷という意味だろう。
昨日、麗江空港かホテルの向かうタクシで、「明日、シャングリラまで行こうと思うけど、行ける?」、「・・・うーーん。行けるけど、遠いよ。400元でどうですか」、「碧塔海まで行ける?」、「それは無理だよ、時間ないし」、「じゃあ、決めたら電話するわ」・・・・
その後、麗江を巡るタクシに、「シャングリラまでいくら?」、「600元」、「碧塔海はいける?」、「行けますよ、実際に行く時は、私の旦那が行くけど、最近は、毎日のように行ってるよ」。
こっちの方が高いけど、安心そうだし、シャングリラの町も良く知っていそうなので、こちらで行く事にした。
夫婦二人で案内してくれるそうだ。
始まりは並木道。美しい並木が数km程続く。
沿道ではところどころ果物売りがでていたりする。
楽しい旅の予感だ。