さて、今日は熊野古道を見に行こう。
というても今回は中辺路を歩くわけではない。それは、この夏にしっかりと歩こうと思ってる。
今回のは、レンタカーで行って、ちょいポイントをチラッと見てみるだけの予定なのだ。
それにしても、慣れない車のカーナビは使い難い。
滝尻王子。
それでも、知らん土地やからナビに頼り切りで滝尻王子に着いた。
ここは、熊野古道中辺路ルート登山道の入り口である。
もっと田辺よりから古道はあるけど、あまり山の中の道ではなくて、昔から、ここからほんまモンの山道が始まるって言われてるんで、みなさんここに集まる。
わしらは、登らへんけど、見るだけでもええやんかと物見遊山の気分だ。
車を停めて、王子社の方に向かう。
次々にバスが到着して、外人さんたちがおりてくる。
みなさん軽登山の服装をしてはる。
なるほど、ここから熊野古道を楽しむ計画なのか。
因みに、熊野古道はヨーロッパ系の人たちに大人気のコースなのだ。
なんでというと、スペインにある有名なサンチャゴ・デ・コンポステーラという巡礼路に行った人たちが、つぎの巡礼路として熊野の地を選ぶのが流行ってるみたいなのだ。
そういえば、前に小辺路を歩いた時もフランス人の方とずっと同じコースやったし、宿でもスペインの人と同宿だった。わしの家の近くの町石道にも外国人登山者がやたら訪れてくる。
それに、サンチャゴ・デ・コンポステーラと熊野古道の両方を完走したら、なにか記念品をもらえるのだそうだ。なんやろ? わしも欲しいなあ。
さすが、登山道の出発点だけあって、ここの王子社はえらい賑やかだ。
お社そのものは地味で簡素なものやけど、記念碑がいっぱいある。
それだけで、雰囲気が盛り上がってるから大したもんだ。
そういうやつを横目でながめつつ、わしらもちょっとだけ上に登ってみる。
外人さんたちと並んで歩く。ガイドさんもいてる。
ガイドさんは日本人とはちゃうなあ。
ちょびちょび追い越されながら歩く。
胎内くぐりってとこがあったはずやけど、全然気が付かへんかった。
次回はちゃんと行ってみよう。
そこそこ登って、まあこれくらいにしといてやろう。
外人さんも一息ついてはった。
どっから来はったんですか? オーストラリアですわ。
えらい遠くからご苦労さんなことです。
ここはええとこですね。感激やわ。
まあ、頑張って、きいつけていきなはれ。
あんまり喋られへんから心の中で応援する。
そのまま、わしらは降りる。団体さんが登るのに結構邪魔やけど、許してくだされ。
てなことで、今度はもう一度ひっそり静かになった滝尻王子社に戻る。
急に誰もいいへんようになったんで寂しい。
と思ってたらまた次のバスがついたようだ。
結構忙しい。
滝尻王子や近露王子を巡ったあと、南方熊楠顕彰館や天神崎に行った時の動画をYouTubeにしました。ご覧下さい。
-
滝尻王子の地図。