四川省、楽山大仏、峨眉山、蜀の桟道の旅-13

蜀の桟道、剣門関
走る事、約2時間半で高速を降りた。側道からどんどん山の中に入っていく。
山もだんだん尖ってきた。
「いよいよかな?」と期待に胸が躍る。
看板が見えてきた。
「?」しかし、その方角に行けない。道が塞がっている。
しかたないから更に先に進む。又看板が見えて来た。
「ここか」と思うが、そこも左に曲がれない。
運転手も「?」顔だ。もう村に入ってしまった。
「聞いてきます」と運転手が下りていった。
どうやら修復中だという。「震災にやられたのかな?」と思ったが、どうも
はっきりしない。
しかし、修復というよりは、1から作り直している感じだ。
老街なんかも今から建てている。
「こんなんかなわんなあ」と正直思った。
1から作って、さも昔からあったかのように観光地に仕立て上げるのだろう。
有名な剣門関も全く新しい趣になってしまうのだろうか?
昔から天下の険と謳われたこの場所もどうなることやら。
李白にも詩があるが、私は宋の陸遊の詩が好きだ。

劍門道中遇微雨
剣門関を渡る道中で雨にあったという詩。

衣上征塵雜酒痕、遠游無處不消魂。
此身合是詩人未?細雨騎驢入劍門。

この身は将に詩人なるか、未だ成らざるか?
しかし、こんなだと詩興も萎えてしまうではないか。
剣門では豆腐料理が有名だそうだ。
こういうのを食ってみたかったなあ。しかし、こんなに遠くまで来て見れなかった
のだ。先を急ごう。