熊野古道、那智、田辺を廻る旅−07、熊野古道、大門坂に向かう。

朝飯を食う。

不安にかられながら朝飯を食う。

天気予報によれば、そろそろ雨が止んでもいい頃だ。

しかし、そんな気配ではない。

気もそぞろに朝飯を食う。

旅館のご主人のおすすめによれば、バスよりもタクシーで行った方がいいという。

タクシー料金は2000円ちょいくらい、4人いればバス代よりちょい多いくらいなんで、楽した方がええんではないかというリコメンドだ。

確かにそう。タクシーやったら、天気の状態次第では、大門坂を後回しにしてもいい。登りと降りでは確かに目に見える景色に違いがあって、熊野古道はやっぱり登りつつ見る方がええ感じなんやけど、言うてられへん時もある。

臨機応変の方がええんではないか。

 
あじあん

てなことでタクシーに乗る。

旅館の前まで来てくれるから楽ちんだ。

雨は降りしきる。

知らんかったけど、紀伊勝浦駅から那智山まではわりと近い。タクシー料金でそれがわかる。

道は、山道というほどではない。

バスが走る大通りだ。

20分ほどで大門バス停に着いた。雨が酷かったら、那智大社前までって言ってあったけど、まあ大丈夫ちゃうやろか。

 
あじあん

では、熊野古道を歩き始めよう。

最初は少し民家がある。左手に棚田が見える。

南方熊楠が居たという家もある。

昔のお茶屋さんもある。

そして、昔の関所跡があった。いよいよかな。

何となく歩くのが楽しい。

だんだんと本格的な石畳になってきた。

しかし、いったん収まりかけてた雨が激しくなってきた。リュックから傘を出す。

2石畳の両側は杉林だ。

石畳と杉林は典型的な熊野古道の風景ではないか。

しかし、傘は持たなあかんし、アクションカメラも持ってる。デジカメも撮りたい。

雨の中、とても忙しい。

身体能力の覚束ない爺さんがいくら焦ってもジタバタするばかり、映像が乱れるばかり、うまいこといきまへんなあ。

道はだんだんと本格的になる。

ええ感じではないか。

坂も少しずつ急になる。

ええ感じではないか。

 
あじあん

多富気王子跡についた。

 

熊野古道九十九王子の最後の一社ということだ。

旅人からしたら、もうすぐ目的地というわけだ。

大門坂の登りはここから本格的になる。

熊野古道、大門坂、那智大社、那智大滝、補陀洛山寺を巡る旅をYouTube動画にしました。ご覧ください。

 

大門坂バス停地図。

あじあんじゃんくしょん
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