四川省、楽山大仏、峨眉山、蜀の桟道の旅-09

金頂の絶景は続く
苦しいのでゆっくりゆっくり歩きながら、金頂の反対側に回って行った。
「何と」こちらの景色は一段と素晴らしい。
遥か彼方に幾重にも重なった高峰の峰々がシルエットになって雲の海の中で見え隠れ
している。
日本の北アルプスのどこかの峰に登って、遥か3000m級の山々を見渡すかのようだ。
前に行った黄山には四奇四絶といって、奇岩、雲海、奇松、温泉を指してそういう
そうだが、雲海の中にうかぶ奇岩が実に印象的だった。
この峨眉山には四大奇観というのがあるそうだ。
日の出、雲海、佛光、聖灯の4つを指して言うのだそうだ。
これだけの高峰だとさすがに日の出は綺麗だろう。
今年は雲南の棚田で日の出を見ることができて幸運だった。夜明けの暁光の下で
何千もの棚田の水が光を反射する様は本当に感動的だった。
黄山、三清山でも、それぞれ一泊して日の出のチャンスを待ったが、あいにく天気が
悪くて見られなかった。峨眉山では実はそこまで調べていなかったので、一泊の予定
を入れていなかったのが残念だ。
雲海は雲南も、黄山も三清山もそれぞれに趣があって美しい。ことしは雲海を堪能した
年だったかもしれない。
仏光というのは、いわゆるブロッケン現象だと思う。
一定の条件がそろえば、自分の姿が雲の向こう側に浮かび出て、まるで仏が出現したかの
ように見えるのだそうだ。この峨眉山はブロッケン現象が起きやすい条件がそろっている
のだろう。前述した范成大の紀行文の中にも現れていて、かれも仏光を見たと書いてある。
聖灯というのは、月が雲に隠れた時に一定の気象条件で仏の灯のような状態に見えるのだ
そうだ。
日の出から日没まで千変万化、不思議な景色を見せてくれるところなのだ。
それで山頂には大きなホテルがあって宿泊する人も多いのだ。
しかし、1泊900元もして、予約しても早くコンファームしないと泊まれない事もあるそうだ。
そうまでしてもねえ・・