有名な詩人、杜甫のこんな詩があります。
蜀相 杜甫
丞相の祠堂、何處にか尋ねん
錦官城外、柏 森森たり
階に映ずる碧草は、自ら春色にして,
葉を隔つる黄リ(鶯)は、空しく好音
三顧頻煩なり、天下の計
両朝開済す、老臣の心
出師未だ捷たず、身先づ死す
長く英雄をして、涙襟に滿たしむ
放浪の詩人、杜甫がつかのまの栄光のあと、悲運と落剥の暮らしの中で、つかのまの安らぎの地を成都に定めた時期の詩です。
悲運の名将、諸葛孔明を詠った詩です。
錦官城外に諸葛丞相の祠堂をたずねて、かの英雄の業績を思い、偲びましょうといった意味だと思います。
まさに、その祠堂が復元されて、成都にあります。
武候祠といいます。
三国志の世界は、本国の中国では大人気なので、非常に沢山の人々が観光にきています。
孔明はいまでは、学問の神様ですね。
関羽は商売の神様で、それこそ、世界中に関帝廟があります。
華僑ビジネスの支えなんですかね。
劉備玄徳が人格者の手本みたいだし、張飛はなんでしょう。
戦の神?
こことセットで、杜甫草堂があります。
ここで、チケットを買えば、20分くらいの距離をワゴン車で無料で運んでくれます。
杜甫がこの成都に安らぎの一時期を過ごした、草堂をイメージして建てられた記念館的なものです。
杜甫も中国では、国民的に愛されている詩人なので、訪問者はとても多いです。
どの建物でも印象的なのは、竹林の美しさです。
竹林の庭を美しく配置して、詩情をつくりだしています。
杜甫草堂