ラコリーナ。
時間通りにバスがやってきた。
ガラガラだ。次のバス停まで来たら、えらくたくさんの人が乗ってきた。
ここは、ラコリーナがあるところらしい。
言わずと知れた有名スイーツのお店だ。行列のできる典型的なお店。
みなさん楽しんできはったみたい。急に賑やかになった。
船を降りた時、係員の人に、バスの時間があるんで、近くにどっか見るとこないやろかって聞いたら、いっそ、時間潰しに次のバス停まで歩いたらラコリーナがあるんで、ちょうどええやんかとすすめられた。
時間潰しのためという意味ではええかもしれんけど、わしらは気がすすまんかった。
バスはじきに八幡堀の近くまでやってきた。
八幡堀で。
では、バスを降りて、堀端の様子を見てみよう。
なかなかいい感じではないか。
昭和の香りがほんのりと漂ってる。
観光化はかなりのもんやけど、それでも得難い雰囲気をとどめているようでもある。
じっくり見たら、ええスケッチポイントが見つかるかもしれん。
とても楽しみである。
中国、浙江省、安昌古鎮。
水郷と言えば、中国には沢山の印象的な水郷があって映画でもよく登場する。
例えば、蘇州の西塘というところはMi3かなんかにでてきて、トムクルーズが走り回ってた。
わしは、浙江省の杭州と紹興の間くらいにある、「安昌古鎮」にとても強烈な印象を持ってる。
もう15年ほど前になるけど、タクシーの運ちゃんと交渉して杭州から紹興に向かっていた時、たまたま、こんなとこに、なんか妖しげな古鎮があるやんか、ちょっと寄ってみようかと何気なく行ったところがすごいとこやった。
何世紀も前にタイムスリップしたんかと思うくらい。
汚いとというか貧しいというか、それでいて、なんとなく暖かい人の暮らしがあるような、
懐かしい感じすらするところであった。
すさまじいような散髪屋さんもあった。
回廊は、魅力たっぷり。
食堂は??
でも、村の人はとても温かく迎えてくれた。
何時間でも居りたくなるようところだ。
それから、数年たって、行った時には、かなり印象が変わってしまってた。
観光地として、かなり整備されてしまってた。
駐車場が新しくなって、沢山の観光客を受け入れできるようになってた。
何かでバズったんやろと思う。
魅力は残ってるもののちょっとがっかりだった。
それから又、何年かして、この地に行った。
もっと、もっと観光化してしまって、あの時の衝撃はもうすっかり影を潜めてしまってた。
でも、別の魅力が現れてたんではないやろか。
明の時代がそのまま残されていたような古めかしさ、汚さ、ボロっちさがなくなったけど、古鎮を受け継ぐ人たちの心のつながりは残されていたような気がした。異国のわしらでも快く迎えてくれるおおらかさもそのままやし、いまのままのありようをの暮らしを素直に楽しんではるような雰囲気も好感が持てた。
人気の観光地になってしまったかもしれんけど、いやな観光地にはなってない。
こんなの大事やなあって思った。
結婚式?
ところで話は元に戻る。
八幡堀の疏水を歩いていたら、向こうの方に結婚式らしき一団が見えた。
今が式というよりは、前撮りとかいわれる、写真撮りのイベントみたい。
若い人にはこういうところも人気のひとつなんやろね。
頑張って、お幸せに!
近江八幡、八幡堀を巡る旅のユーチューブ動画を作りました。ご覧ください。
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安昌古鎮の地図です。
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八幡堀の地図です。