コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。麗江、シャングリラの旅−16。羊の群れ。

羊の群れ。

車は高原地帯を走ってる。山ばっかりで人の気配がないとこが多い。
そんな中で時々人とすれちがう。山には山の暮らしがあるのか、牛を引く人もいてる
豚の群れを追う人もいてる。乳首を一杯つけた母豚のお腹の下をこぶたが追いかけ
追いかけついていくのがとても可愛い。
羊の群れを追う人もいた。道を塞いで平然と何十頭もの羊が歩いていく。向こうから
したら車の方が邪魔者なのだ。
そうこうするうちに広場のようなところに人やら動物やらがたくさん集まっている
ところに出会った。何やら青空市のような状態になっている。果物や野菜を売る人たちが
地べたに敷物をして品物を並べている。わしらもしばらく休憩していこう。

人やら動物やらがザワザワしてるのはとても良い感じだ。
そして広場の奥には簡単なもんではあるけどチベット仏教の仏塔みたいなものが建てられている。
そして棒が建てられ、色とりどりの小さな旗をなびかせた綱が何本も引かれている。
チベット仏教のタルチョというやつだと思う。
一瞬、えっと思う。チベットには行ったことがないけど、ネパールやインドの奥では
とても良く見る風景だ。信仰心篤いチベット仏教の信者がいるところには必ず
タルチョが翻っている。
わしらには色とりどりとしか思われへんけど色は青、白、赤、緑、黄色と決まっているらしい。
青は天や空。白は風。赤は火。緑は水。黄色は地や土を現しているのだそうだ。
これにお経や仏画を書き入れる場合もあるらしい。
風に吹かれることでお経を唱える代わりになるという信仰ということなのだ。
マニ車もそう、カラカラと回る筒を押し回しただけでお経を唱えた代わりになると
いうことなのだ。
仏はどこにでもいて、自然のなりわいとかかわりながら人々の暮らしと密着してる。
チベット仏教の人のすむ山の民の暮らしに出会えたのだ。
しかし、ここは中国ではないか。公式には宗教活動は認められてないんとちゃうやろか?
それでも仏教や道教のお寺は非常によく見かける。
たまにキリスト教の教会もある。イスラムのお寺はあんまり見てないけどイスラム教徒は
沢山いてるようだ。イスラム料理のお店も多い。
チベット仏教のお寺やお坊さんはわしはほとんど見たことはないけど、結構いてはる
らしい。チベットという国を自国にしてしまったくらいやから国内にいてるのは
当然といえば当然だ。
そんなことはようわからんけど、ここはあんまり中国では見ない風景であるけれど、
高山にはとても良く似合う。
タルチョが風になびいて羊の群れが歩いている。
これでマニ車の仏塔があればとてもチベット風になる。ええなあ。
これから異境の世界に行くんかという気持ちが盛り上がる。
シャングリラって本当にあるのか?
地上の楽園に出会えるのか?
香格里拉(シャングリラ) へ行こう。
それにしても山道は長い。行けども行けども山の中だ。
この時はこうやって地道を走ったけど、今では高速道路ができているそうだ。
ビュッと走ったらじきにつく。
味気ないかもしれんけど楽やろなあ。
高速できて、新幹線できて、どんどん便利になっていくのはええんやろけど、
ちょっと興ざめでもある。
勝手な想いではあるけど。

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ありがとうございました。