コロナ引き籠り。杭州絵画留学の日々が懐かしい。−104、北京の朝、なつかしの屋台飯。

北京の朝、なつかしの屋台飯。

さて、北京で朝が来た。
ホテルの朝飯を食うのが普通なんやけど、あんまり好きではない。
それよりは、せっかく来た土地の、朝飯時の賑わいを感じたい。特に中国では、朝飯を
外食する人が多いらしい。一人っ子政策や両親共働きが多いという事情からか、朝飯は
いちいち家でつくるよりは、街角屋台でちゃっちゃと簡単に済ませた方が時間もお金も
無駄がないと考えてはるのではないやろか?
なにはともあれ、どんな街にも朝早くには、通勤客の多そうなところに屋台がたつ。
そんな時、旅先であっても知ってる店があるととても嬉しい。
この日は、わしが、ドヤ顔して友人たちを連れて行ったお店を紹介しよう。
「多福餃子店」。

大都会の裏通り、路地を少し入ったところに人だかりがしてる。
小汚いバラック小屋風の店が見える。
お客でいっぱいなのが外から見てもわかる。
ほとんどの人が、通勤前のサラリーマン風の人だ。この日は、通勤時間よりかなり
早すぎたんで普通よりはお客が少なめで席に余裕があってよかった。

前はいつ来ても相席だった。
厨房あたりでは、蒸籠が蒸し上がって、美味しそうな熱気が漂ってる。

誰もが、ここではお粥と包子(肉まんみたいなの)を食っている。
もちろんわしらもそれが狙いだ。
しばらく待ってると、熱々の粥が運ばれてくる。

見ただけで美味いとわかる。
これに、卓上の漬物を入れてくう。

フーフーしながらアルミのスプーンで掬って食う。
焦ると口の中をヤケドする。
ゆで卵を混ぜ込んで温度をさげる。これもうまい。
食ってるあいだに、包子がやってきた。

野菜餡のやつだ。高菜漬けみたいなのが入ってる。
これまたとても美味しい。

小ぶりなんでいくらでも食える。
この頃はまだ、中国旅行の拠点として北京を使うことが多くて、北京に泊まる機会もわりと
あった。
しかし、大阪からの直行便がなくなったせいもあって、その後の中国の旅はほとんどが
上海経由になってしまって、北京に行く機会がめっきり減ってしまった。
そんな合間に、たまたま北京に寄った時には、この店はもうなかった。
とても残念だ。
この店も北京も。

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ありがとうございました。