雲崗石窟、懸空寺、五台山、平遥の旅-6

雲崗石窟
大同は昔から石炭の町として知られている。石炭産業の影響で雲崗石窟が痛んで壊れていくと
いう話を聞いた事がある。その産業もいまは廃れてしまったのだろう、街にはあまり活気が感じられない。
市内の渋滞を抜けていくと、程なく小高い丘が見えてきた。雲崗石窟の入り口だ。
「でかい」。今まで中国の、3大石窟の2つを見てきた。敦煌の莫高窟、洛陽の龍門石窟だ。
そのどちらよりも大きい。
それに、破壊されていない。このような仏教石窟には苦難の歴史が何度かある。
盗掘されたり、戦争で破壊されたりだ。それと、外国の探検家などによる買取というようりは強奪、略奪
もあった。文化大革命による破壊もあった。
莫高窟も龍門石窟も何らかの形で大きく破壊されたり、仏像が持ち去られたり、壁画が剥ぎ取られたりと
痛ましいかぎりであった。
幸いここの仏像は殆ど破壊されていないように見える。
確かに、風化や腐食雨による痛みは酷い部分もあるが、人為的なものが無いように見えるのは救いだ。
仏像は晋、北魏の様式で東京の国立博物館の東洋館で良く見るお顔だ。
穏やかで優しい良いお顔だ。
この時代の熱い信仰心が伝わってくるようだ。

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