コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−03、H市、街角レストランで晩飯。

H市、街角レストランで晩飯。

思えばこの街に何回来た事やろう。何て言えば何か目的があって来まくってたような印象を
持たれるかもしれんけど、それほど大層なもんではなくて、現役時代ITの仕事をやってた
もんで、ある時期、中国やV国などにソフト開発を依頼するオフシュアなる言葉がやたら流行って
それがコスト削減の目玉であった頃、わしらも流行に弱いんでその流れにのって、この国でそのチャンスを
作ろうなんて画策してたことがあったのだ。
それで、何故V国なんやと言うと、遥か昔、若い頃読んでた大森実のV戦争レポートや
グレアム・グリーン「おとなしいアメリカ人」、開口健、近藤紘一の小説なんかにメチャ影響されて
一回行って見てみたいなんて引き寄せられてた気持ちが仕事にかこつけて無理やり、
「これからのオフシュア開発は中国なんかではなくてV国ですわ」なんてあんまり根拠もない説得で
まわりを焚きつけてここまで来てたような気もするけど、それはそれでなんとなく成り立ってしまって、
ある種の仕事の関わりが出来たのを幸い、何度か訪れてしまったと言う次第なのだ。
この国の人は真面目で勤勉、日本人と組んだら絶対成功するなんて幻想も、いいことも
悪いことも学びながらいつか現実的なココロになってしまったけど、
言葉も覚えられへんうちにそういう時代も過ぎてしまって、今は想い出ををたよりに
たまに旅に来るくらい。それでも何故か楽しくてならない。
飯を食うときもその時代の知り合いを呼び出せばええやんと思いつつも退場した人間が
いつまでもすがりついてたら若い人には迷惑なだけやろう。
思い出は思い出でよしとしよう。
今回は1人で飯を食う。
日が暮れてきてもまだまだ暑い。汗をかきつつ飯食うとこを探す。
どこの国であっても1人飯は結構めんどくさい。
街角食堂みたいなとこがあったらわしは大好きなんやけど、この街ではそれが中途半端みたい。
屋台めしみたいな、簡単飯屋さんは裏通りににはたくさんあるけど、ちょっと衛生面で気が進まない
とこばっかりが目につく。表通りにはちゃんとしたレストランが多いけど、ちゃんとしすぎて、
気が進まない。最近は綺麗でカッコよくて値段も高い店が多くなったんとちゃうやろか?
大衆食堂的なとこは見つからへん。
だんだん面倒になってきた。ビールが飲めて簡単に食べられたらどこでもいい。
ホテルに帰る途中の路地の角で、ちょっと洒落たカフェ風ではあるけど人気が少なくて
やかましくなさそうな、値段もそこそこ安そうなレストランを見つけた。
2階に上がるとやっぱり空いている。ここにしよう。
しばらくフランス文化の影響下にあった街やからセンスが良い? そうかなあ?
ビールと定食みたいなのを頼む。一品料理はないみたい。
ビールは缶ビールではあるけどよく冷えている。

定食は空芯菜と生春巻きをメインに肉野菜炒めとスープとご飯。実にありきたりのいかにもと
いうセットで、ご飯は余計やけど食べんかったらそれでいい。味もまあまあやから
無難な夕食と言えるんではなかろうか。
空芯菜は普通ではあるけど今ひとつパンチが足りない。生春巻きは無難な味ではあるが
それだけ、肉野菜炒めはくだぐだした味、スープも特徴がない。
まあ旅は始まったばっかりやからあんまり冒険せんほうがいい。これくらいにしておこう。
帰りにもう一杯お酒を飲んで行きた気分ではある。
一応探しながら帰る。
しかし、残念ながら日本の居酒屋にあたるようなとこはアジアや、H市にはほとんど見当たらない。
日本人向けの日本居酒屋だったらあるんやけど、せっかく異国にきてそれはやめときたい。
もっと裏通りにややこしいあたりに行ったら、オープンエア的な屋台的なとこで、風呂場の椅子
みたいな小っこいプラスチック椅子に座って、ワーワーと現地語で喋りながら生温いビールを
ケースごとあびるように飲みあうというような、知らん人にはやさぐれ酒場的にしか見えん
ようなとこがあるらしいけど、言葉ができへんからそういう中に混ぜてもらうのは難しい。
今日のとこはホテルの近くでマッサージして帰ろう。
日本では考えられへん、いや、最近はそれほど変わらんかもしれんようになってきたけど
それでも安い料金で優しく揉み解してくれるので寝る前にはちょうどええのだ。
ではおやすみなさい。

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ありがとうございました。