雨の中、花径から錦繍谷へ。
朝飯を食ったら、いよいよ廬山観光だ。入口の花径に向かう。
昨日晩飯を食ったレストランの前だ。出発準備を始めてると何組かの旅行客も通り過ぎていく。
その場に集ってるのは商魂たくましい雨具売の人たちだ。どこからあつまったのか、両手に一杯
雨合羽や靴カバーを持って近寄ってくる。その勢いにタジタジとなりそうだ。
しかも、想定外の雨で傘やら雨具やらの用意がない人も多くて、お誂え向きとも言える
タイミングで現れるのはプロの為せる技と言えるのではないやろか。それに値段設定も
素晴らしい。1つ10元ていど、170円くらいやったらたとえバッタモンみたいで
つかいもんにならんでもまあええかと思える値段だ。それかあらぬか、わしらの
仲間も何人か買っている。わしも傘は持ってるけど足元が濡れたらめんどくさいなあって
思ってつい靴カバーを買ってしまった。
えらいキチキチで履きにくいけど履いてしまえばぴっちりして歩きやすい。
これはええもん買ったかもしれん。
では、参ろう。
眼の前が如琴湖。多分普段はごく普通の湖なんやろけど、こうしてみると中々のものだ。
霧に煙る橋と小さな島が幻想的に浮かんでいる。
しばらく見とれてしまう。
こういうのはなかなかええ。
雨が強くなった。えらい大変な山歩きになりそうだ。というても遊歩道レベルやから
たいしたことはないけど。
花径の入口まで来た。
雨の中をひたすら目の前、足元だけを見て歩く。滑ってこけたらえらいことだ。
それに横を向いても殆ど何も見えへん。
時々止まって休憩がてら景色を見る。雨と霧を透かしながら見る景色も乙ではないか。
この道は確か一方通行って聞いたけど、どんどん登ってくる人もいる。
それが中国なのか?
わしの聞き違いなのか?
奇岩、奇山の風景は霧がなかったらとても見ごたえがあるはずやのに。
おやおや、この辺まで来たら、急に霧が晴れ始めた。
あっという間に麓がみえる。
展望台には鍵がいっぱい。縁結びかなんかのおまじないなんかなあ。
後少しでおしまいだ。
タイミングよくモノを売りに来る人達。
何か、ちょっと要りそうな杖やとか、団扇やとか、いろいろ智恵をめぐらしてグッドタイミングで
現れて、それがわりと買いやすい、要らんようになっても大した損にはならんという程度で
売ってるのがとても面白い。しかし、場所によってはかなりしつこいんで閉口することもある。
昔、どっかの山を歩いてたら、かごかきのおっちゃんがきて、しつこく乗るように迫ってきた。
わしはこの足であるけるから要らんわいっと追い払っても、追い払っても着いてくる。
爺さんやからいつはへばってそいつの世話になるはずやと頑張ってついてきてるようだ。
こういう根性は他で使って欲しいものだ。
路上の食べ物屋さんもいっぱいあって、ジャガイモを焼いてうってたり、きゅうりを切って
売ってたり、いろいろ普通の生活が思われるような食い物にであうとつい買ってみたくなるのも面白い。
共産国にはテキ屋はおらんらしい。
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ありがとうございました。