敦煌の旅を振り返ってみたら-03、驢馬の肉を食う

「まず飯を食いに行こうや」と運転手さんと会った第一声でお願いする。特別
腹が減ったわけではないけど、今日は長い一日になりそうやからまず腹ごしらえを
しとかんといつご飯にいけるかわからへん。後で分かるけどこの第一勘は正解やった。
この頃は、飯を食いに行くんやったらタクシーの運転手に任せるのが一番やと
信じてた。日本でも外国でも大体はこの考え方が当たってると思う。その後、
いろいろ旅をするうちにそうでもない場合にも沢山遭遇したから何もわからん
味音痴のやつもいてるし、知り合いの店に連れて行って何らかの余得を得よう
としてるやつもいる。できるだけ喋って判断材料を引き出さんとあかんのやけど
あいにく言葉が不自由なんで運次第でもあるのはしょうがない。
今回は、街角のいかにも大衆食堂という佇まいのお店だ。わしとしては期待が
持てると思う。

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お客さんで賑やかなのが美味しいなによりの証拠だ。
さすが中国、かっこいい書が飾ってある。
それでもう一度壁を見ると、「天上龍肉、地上驢肉」と書いた看板が目についた。
何のこっちゃ? と運転手に聞くと、中国では昔から、天上では龍の肉を食い
地上では驢馬の肉を食うのが一番のご馳走という言い伝えがある。まさにここ
敦煌がその驢馬の肉の本場なんやと言うのだ。へえ、そうなんか? 知らんかった。
そんなら是非食ってみんとあかん。と思う反面、何か癖があって強烈な味がするん
とちゃうやろかと危惧も頭の隅を走る。
そやけど折角の機会やからやっぱり食ってみよう。
恐る恐る。

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柔らかい、見た目以上に柔らかい。柔らかくていいけどそのニュルニュル感が
正直気持ち悪くもある。癖はかなりある。パクチーがたっぷり載ってるけど
ほのかな臭みはとれへん。
ぱくぱく食うほど美味いもんではないけど珍味ではある。地上の肉の王様かと
言うとわしには異論があるけど中国では格が高いらしい。
他にお勧めはと聞いたら、黄麺が名物やという。

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なるほどかなり美味しい。中国料理の汁無し麺というよりはミートスパゲティ
に見た目も味も近いんとちゃうやろか。するする食べられる。
これと驢馬の肉を一緒に食うのが正解らしい。
山盛の肉と麺のソースで口の中が肉肉してきたんで、さっぱりしたサラダみたい
なもんが欲しくなった。隣で食ってはったやつを真似して指さしで注文。

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なんとパクチーと生玉ネギのサラダ。
パクチーは大好きやからこんなに山盛でくるとうれしくなる。シャキシャキして
良いかおりでとてもおいしい。癖のある驢馬の肉の癖をカバーするのに最適だ。
スライストマトも同様に指さしで注文。

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こっちは失敗。知らんかったけど砂糖がかかってる。砂糖をどけてもまだ甘い。
知ってたら砂糖抜きで注文したかったんやけど、そんなやつはおらへんのやと
思う。
店の入り口も中国の都会の裏通りの大衆食堂と殆ど同じ雰囲気だ。ドア代わりに
分厚いビニールシート。これで冷房効果を高めているらしい。

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それが親しみやすさの印で、安くて美味い印でもある。こんな店が見つかって
よかった。
お腹がいっぱいになったんで元気をだして観光に出かけよう。

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ありがとうございました。