中国、浙江、温州、奇山、古村の旅-11、雁蕩山、大龍湫から霊峰へ向かう

瀧を見に行って水が無いときほど寂しいことはない。豪快に迸り下る水を見な
がら、飛流直下三千尺なんて壮大な詩を思い浮かべるすべもない。
しかし、今回は水が少ないなら少ないなりの変わった風と水の芸術を見ること
ができたのは不幸中の幸いであった。でもこれからは大瀑布と謳い文句のある
風景はあまり狙わない方がええんかもしれんと思った。
地球温暖化現象は中国で一番影響があるんやろか?
移動する車の中では、相変わらずガイドさんは口角泡を飛ばしながら謝霊運の
話をしている。あんまり熱心なんでそっちに気を取られて何の話やったんか忘
れてしまった。大龍湫から霊峰へ向かう間にもう一つ風景区があるらしい。
雁蕩山四絶と言って、四つの絶景があるという話なんやけど、その内一つはこ
のコースから行くらしい。しかし、残念ながら何かの問題があって現在通行止
になっているらしいのだ。
残念、行かれへんとなったらよけい見たい。

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どんな景色なんやろ?
移動中の車のなかから一生懸命外をみる。
あれかもしれんなあ?

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こんな風な景色を杭州の美術学院で見たことがある。

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おっといちばんええとこ写ってない。走りながらは難しい。停まってもらって
スケッチしたらよかった。

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なんてことを考えている間に車は一瞬に通りすぎてしまって、しばらくすると
霊峰風景区と言うところに着いた。

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多分ここが雁蕩山の拠点なんかも知れん。何となく建物がしっかりしてるし、
駐車場がでかい。

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ガイドさんはここでもスポットガイドと言いながら現地ガイドを雇った。
最初は折角ガイドを連れて行ってるのに又雇ったら二重になるやんと思ったけ
ど現地ガイドでないとわからん事が多いし、効率よく短時間でええとこを見逃
さんと回ろうと思ったらこういう方法の方がいいのかもしれんと思い直した。
後でわかったことやけど我らのガイドさんはスポットガイドを雇った費用を請求
してなかった。それは私の問題やからと言うことだった。それほど高いガイド
代を払ってるわけやないのにえらい良心的にやってくれはるわって感心したの
だった。現地ガイドは中国語で喋るからわしらには殆どわからへんけど、ちょ
っと喋ったら、その数倍ほどはわしらのガイドさんが付け加えてるから、それ
はそれで面白いけど、意外と時間がかかるからもっと仰山見ときたいのにと、
はらはらするときもある。
現地ガイド言ってもいろいろある。
きりっとしたベッピンさんがビシバシと要領よく説明してくれるときもあるし、
おばちゃんガイドがワーワー言うてる時もある。小太りのお姉さんがゆったり
ゆったり喋ってくれるときもある。何れにしてもどんな体型の人でも殆どの方
が一様にミニスカートをはいてはるのは何故かおかしい。

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ありがとうございました。