(注:これは震災の直前にネパール旅行をしたときの旅行記です。一日も早い
復興を心より祈念致します。)
この石段は見た目に90度近くあるけど実際にもかなりの角度やろうと思う。
下を見ながら歩くと怖い。下を見なんだら落ちてしまう。ビクビクと手すりを
つかんで一歩ずつ降りる。わしの友達は、すごい高価な一眼レフを持って居て、
それに巨大な望遠レンズがついている。それを持って運ぶだけでも大変なのに
ここではそれにも気をつかいながら降りんとあかん。わしやったら発狂してし
まいそうや。
それでもなんとか降りきった。
改めて見上げるとやっぱりきつい階段やんか。
これ見たらもう戻んのは絶対いやや。先に進むしかない。
橋を渡ろう。
渡ったらそこから急な登りが始まる。暑い中の登りは体にこたえる。水を飲み
つつ、はーはーぜいぜい言いつつひたすら登る。1時間近く登ったやろか。道が
一段落した。ここで二つに分かれている。上に登って行くらしい細い道。ほん
まに上まで行ってるんやろか? 途中のどっかの農家で行き止まりとなってし
まうんちゃうやろか?
もう一つは大きい道。明らかに河にそってトラバースしてる。登り道ではない。
しかし、今見える登り道はいかにも見通しがあやうい。ちゃんとした登り道は
あるはずなんでこの広い方の道を探しながら歩いていこう。
大分登ったんで少し見通しがよくなった。
遠くにヒマラヤが見える。さっきほどではないけどなかなかのもんだ。しかし
雲が増えるばっかりや。
この道はなかなか気持ちがよい。時々人家を見るけど、山の中の長閑な農家と
いう風でええ感じだ。
よく見れば家の向こうにヒマラヤが見える。
こんなとこで毎日暮らすのはええやろなあって思う。
人がいたらナマスティと挨拶すると向こうからもナマスティって手を合わせて
くれる。気持ちが良い。登り口がわからんので不安ではあるが、歩くには気持
ちの良い道だ。しかし何時までたっても道は上りにならず、しまいには下り始
めた。あんだけ一生懸命登ったのにあれが無駄になってしまうんかと思うと哀
しい。
そのまま歩き続けていると、向こうに吊り橋が見えた。
何の事はない。最初からこっちの方に向かっていればよかったのだ。
そうすると、最初に渡った橋から上り詰めたところにあった細い登り道はあれ
はあれで正しかったことになる。
しかし、ここまで来たら道は河原に降りていて先はない。
車が渡渉したような後はたくさんある。吊り橋は人間用で、車などは渡渉して
渡るのが当たり前のようだ。
向こう岸から渡ってきた人は渡り終えてすぐ左に曲がるようだ。
そうしないと登り口はなさそうだ。
わしらは、河原をぐるっと迂回して、その道に合流する道を探しながら進む。
何をするにも体力がいる。
ええ加減くたびれた。
早く登り口を見つけて上に行かんと蟹みたいに横ばっかり歩いてる。
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ありがとうございました。