杭州お絵かき勉強日記-127 さらば杭州

出発の朝。最後の荷物をまとめる。大分前にかなりの荷物を郵便で送ったはずだ
が、またまたスーツケースがぱんぱんになっている。いらないものをもう少し処
分しよう。ごみも結構多いなあ。ごみではないが不要になったものもある。洗濯
ロープや洗剤、ハンガーなど洗濯セット、お椀のたぐい。その他掃除セット色々。
どれも思い出深いものばかりだ。でもしょうがない誰かに上げたいが今更こんな
もの必要な人もいないだろう。思い切ってまとめて部屋の外に置く。退寮の時期
だから掃除のおばさんがチェックしてて、始末してくれるのだ。部屋を綺麗にし
たら、寮の管理のおっちゃんのところに行く。
「おっちゃん、もう日本に帰るで」
「そうか、もう帰るんか。ほいでいつ又帰ってくるんや?」
「わからん、今のとこ計画ないんや」
「でも、きっと帰ってくるやろ」
「うん、絶対帰ってくると思うわ」
おっちゃんと話してると、又、必ず来ようという気持ちが強くなってくる。
いろいろ教えてもらったし、いろいろ親切にしてもらった。
「部屋のチェックしてよ」と言って一緒に部屋に戻る。
この寮の部屋はかなり住みやすかった。元々寮専門というより、このビル自体が
ホテルとして建てられたようだ。1階は高級自動車(ポルシェとマセラッティ)
のショールームで2階がホテル、3、4階が寮の部屋になっている。部屋がホテ
ル仕立てでしかも洗面所、トイレ、バスがゆったりしている。それに大き目の部
屋にベッドとテーブルがあるので画の勉強を部屋でするにも快適だ。
長く暮らしている人は、こういう環境でそれなりの食事を作ったりもできるよう
になるようだ。
電気コンロみたいなのを使っている人もいるし、電気釜で何でもできるよという
人もいる。えらいもんだ。
そう言えば、留学が始まってすぐの頃、留学生の日帰り遠足みたいな形で安徽の
古鎮にバス旅行をしたことがある。
村の中で筍を売るおばあちゃんがいた。ええなあと思って見ていると友達の一人
が値段交渉を始めた。そんなん買うても料理できへんのにどうすんのと言うと、
「心配せんでも料理できるんや」と教えてくれた。

今度きたらそんな業も実践せんとあかんわと思う。あんまり快適すぎたら住みつ
いてしまうかもしれない。
その古鎮の違う部落の池の辺で食いもんや雑貨をならべて売ってたおばあちゃん
もよかった。ぶっと座ってるだけやのに何故か存在感がある。

寮の暮らしに少々慣れてきた頃、バスに乗って冒険旅行したことがある。
もっといろいろ行くつもりやったけど、結局最初で最後の冒険旅行になってしま
った。諸葛孔明の諸葛八卦村だ。

風水八卦の鐘池の辺で洗いものをしていたおばあちゃんが印象的だった。

色々思い出は尽きないがきっと又来て、新しい思い出をつくるのだ。
明日は上海に行って、それから南潯への行ってと帰りの旅も盛り沢山の予定だが
杭州お絵かき勉強日記の連載はとりあえず終わりにしよう。

その後の分はこれからのブログの合間に入れて行きたいと思います。
尚しばらくは大阪暮らしなどを書いたあと、つい最近訪れたルアンパバーンの旅
日記をご覧いただきたいと思います。

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ありがとうございました。