さあ、朝早くから一気に石渓まで行ってSLに乗ろう。
と意気込んだのはよかったが、昨日時間がなかったのでお金の両替をしないといけない。
中国に来て人民元がないとえらいことになる。
ホテルでは無理だったので銀行に行くしかないが、銀行は9時からだ。
帰り17時をすぎているからもう閉まっている。
「どうしよう」と思っていたら何となく開いていそうな銀行が見つかった。
中に入って聞いて見ると、まだATMしか動いてないが、特別に今のレートで計算して
日本円の分だけ、銀行のカードで引き出してあげると言う。
担当者が闇で両替するのかと思ったが会社のカードを使っているからそうでもないようだ。
「ありがたい」安心して換えてもらった。中国では珍しい、ユーザーフレンドリーな応対だ。
なんだかんだで時間を食ったが楽山に向かおう。
高速道路は快適だ。
前に、成都ー西安間の幹線道路を走ったことがあるが、東名、名神以上の大渋滞だった。
こっちは田舎だから大丈夫。
でもこんなの大丈夫かなあ。下側の幅がはまってればええというんやろか?
一気に成都を抜けて楽山市に入った。楽山大仏のあるところも通り過ぎて、大仏の前を
流れる岷江に沿って南に進む。この川はこのまま長江と合流し、さらに重慶に向かう
のだ。重慶で更に支流をまとめて大河となり、三峡ダムを通って武漢、揚州、上海に
向かうのだ。
三峡ダムと言えば、白帝城、三国志の世界だ。もう十年ほど前に行ったことがある。
勿論この四川省も昔は蜀の国、三国志の世界だ。
楽山の近くには李白の詩で日本でも有名な峨眉山もある。
しかし、今回は歴史を巡る旅では無くて蒸気機関車を見にいく旅だった。先を急ごう。
高速道路を降りるとすぐに石渓鎮への標識があった。
ここでぐいっとUターンして岷江を右に見ながら北に戻るのだ。
ここからは道路は工事中、片側通行で殆ど未舗装状態の道をかなりとろとろと進むと
川べりに集落が見えた。
ここが石渓鎮の中心、駅のあるあたりらしい。
車を降りて坂を登って行くと確かに駅があった。
駅舎があって、改札があって、プラットフォームがあってという定番の駅風景では
全く無い。線路があってプラットフォームらしきものがあって、売店らしきものが
ならんでいるという風景だ。
「これはこれでいい」風景的には好きな感じだ。
運行状況はどうだろう。
売店の近くにいたおばちゃんに聞くと「1時半ころチケットを売る」と言う事だ。
「どこで?」、ちょっと離れたところに駅待合所のような建物があった。
其処まで行くと、確かに待合室らしく、ベンチが並べられていて10人ほどの人が
待っていた。チケット売り場もあるが窓口は閉まっていて人もいない。
時刻表を見ると次の列車は14:00発だ。今は11時、かなり待たないといけない。
しかも炎天下、エアコンの聞いた場所なんかどこにもない。
扇風機も無い。
「沿線のどっかに車で回られへんのかなあ?」
いろんな人に聞いてみてもどうしようもないみたいだ。
行ったら、それに乗って帰ってくるというラウンドトリップしかないようだ。
「どうしよう」
ここまで来たからにはやっぱり乗ろう。
時間つぶしに、岷江を見ていたら、遠くに霞むように橋が見えた。
「通って来た橋かなあ?」、「方角がちゃうで」後でしらべたら、当に通って来た
橋だった。
通って来た経路は大体こんな感じだ。
より大きな地図で 成都から楽山市石渓へ を表示
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ありがとうございました。