北京といえば、紫禁城、あの故宮博物館ですね。かの「ラストエンペラー」がいたところです。「紫禁城の黄昏」という本はあのラストエンペラー溥儀の紫禁城の暮らしをとても生き生きと書いていたので、「ああここがあの紫禁城か」と本に重ね合わせて見ていました。
ちょっと遠くかすんで分かりにくいですが、ホテルの窓から見た紫禁城の遠景です。
途方もなく大きな宮殿です。これでも、戦災で焼けて規模が小さくなったんでしょう。
勿論、風水の本家ですからその教えに従って造営されているのでしょう。後方にある小高い丘や周辺の池や水郷も奇問遁甲とかいう方位の教えに従って配置の設計がされているのだとおもいます。全て意図的に作られた宮殿都市なんです。
天安門から始まって、天子の玉座まで南北に真っ直ぐ、次々に門と小宮殿が並んでいます。それだけで夥しい距離を歩かないといけません。横にある建物も含めて全部みてまわると半日以上はかかります。
しかし、何にもまして感慨深いのは、この壮大な宮殿の中に何もないという事です。全くないというわけではなくて、少しは展示陳列されていますが、元あった宝物の殆ど全ては蒋介石が台湾に持って行ったんです。
つまり、北京の故宮博物館が入れ物で、中身が台湾の故旧博物館に全部あるという事なんです。
やっぱり、半端はないですね。やる事が徹底しています。