子供の頃、母親がよく梅酒を漬けていました。
以前には我が家でも漬けていたことがあるのですが、あまり飲まないのでやめました。
子供の頃は、あまりお菓子なんかもなくて、たまに小銭をもらって駄菓子やに行くか、山や野原で野生のイチゴやグミなんかをとって食べていたものでした。
それで、何かの拍子に梅酒を漬けていた、その梅を食べさせて貰った事がありました。
子供心にかなり強烈な味だったんだと思います。
酒を飲んだこともないし、その意味もわからないけど、その梅ははっきり酒の味がしたはずです。それに、甘酸っぱい味がしみついているので、結構濃厚で、おいしそうだったんでしょう。
ある時、学校で先生にしかられて、「そんなやつは帰れ!」といわれたそうで、「かえったるわっ!」という事で帰ってしまったんです。その時、たまたま家に誰もいなくて、それで、こっそりこの梅を食べたんです。それで、つい、一つ、二つ・・と。
幾つ食べたか忘れましたが、それですっかり酔っぱらってしまって、気持ちいいけど、しんどくて大変でした。
その頃は、学校がえりに電車に乗ってしまって、知らない土地までいってしまったり、渡し舟にのって、対岸の町までいってしまったりと、何だか、冒険の日々だったような記憶がうっすらとあります。
「時間よ止まれ!」ですね。
毎週金曜は酒の話です。