緑に包まれた閑静な公園の泉の辺、得月楼のあたりで玉龍雪山を写して眺めるのが、ここの風流だそうだ。しかし、残念ながら、今日は曇っていて全景は見えないが、周りを高山にかこまれた泉の景観はなかなか趣がある。
黒龍譚というのが、この広大な公園の名前だ。水の神-神秘-龍といった連想が浮かぶ。清朝の乾隆2年に皇帝から「玉泉龍神」の名前を賜ったと書いてある。麗江古城一帯の水源となっているらしい、水の公園である。
ここでの驚きは、景色の美しさもあるけれど、園内の美しさだ。
中国らしくといったら失礼だけれど、ごみや煙草の吸殻が散乱しているわけでもないし。広大な園内の清掃も行き届いている。
観光客もあちこちでいつもの記念撮影はしているものの、大声でしゃべらないし、煙草も決められた場所だけで吸っている。
ちょっと異空間。
園内に「香格里拉(シャングリラ)精神」の看板があった。
ここは、東巴(トンパ)教発祥の地で、1000年以上もナシ族の祭祀が伝えられているところだそうだ。水辺に独自の宗教を創り、人と自然の調和をその精神として伝承していると説明されている。
シャングリラって外国の言葉でしょうってひっかりは少しあるが、少数民族の文化と宗教やその精神を保護していこうというのは重要なことだと思う。
この公園に入る前に、まず、東巴文化博物館を見学しようとした。
ところがなにやら雰囲気がおかしい。公安が一杯いるし、中に入れない。
チケット売り場で、「どうしたの?」、「○×?□・・」、えらいさんが来ているらしい。やっぱり中国。
偉いさんが来ると、道は止めるし、施設も一般人締め出しになってしまう。
「何時終わるやろ?」。「わからんわ」。
これはね。困りますね。