大阪の東洋陶磁美術館と上海博物館は、今のところ私が陶磁器を勉強する基本になっている。
時間があれば、それぞれの美術館、博物館に行って、その時々の特集を眺めて目の保養をさせてもらっている。
東洋陶磁は、地元でもあるので特別展がある度に行っているが、中国の精緻で豪華な陶磁器から、李朝、高麗の陶磁器の簡素な魅力まで本物はこういうものなんだと改めて感動する事が度々である。
上海博物館は、さすが中国、コレクションの数は半端じゃなく膨大だ。
以前行ったことのある河南博物館も大規模なものであったが、展示品のレベルの高さからいうとこちらの方が上のように思えた。
更に言えば、確かに台湾の故宮博物院は世界有数の博物館かもしれないけれど、2度の訪問の経験からだけいうと、収蔵品が多い割には一回毎の展示品は少ないように思え、未だに不満感が残っている。
やっぱり上海に来たら上海博物館だ。
今日は閉館一時間前4時に滑り込んだ。
今回は書画も多く展示されていそうなので急いで廻らないといけない。
上海博物館で不思議なのは、みんな写真をばちばちと撮っている事だ。
良識に任せているのか、禁止しているわけではないのか禁止表示もないし、制止もされない。
フラッシュを焚かなければいいという事なんだろうと思う。
それなら納得できるので、不安ながら私も少し写真をとらせてもらった。
書はわからないけど、見るのは好きだ。特に古い字体が好い。
自分では書けないけれど、好きな詩句などが美しい文字で書かれているととても嬉しい。こういう物に囲まれて暮らしたいものだ。
画は最近はどうしても水墨に向かう。どうしたらこういう表現ができるのか。どうしたらこういう技が使えるのか。
行き着くところは果てしない。
磁器は、東洋陶磁の世界を縦横に大きく広げた世界がここにある。
鈞窯の虹の釉薬、宋の白磁、青磁、景徳鎮などなど・・圧倒される。
すばらしい。
あっという間に時間がたってしまった。