廬山山頂施設巡りが始まった。
やたら毛沢東の名前が出てくる。別荘、記念館・・。どうやら共産党軍が発祥したところらしい。
中国の人達にとっては、幽玄な詩境というよりは、この聖地詣でという意味の方が強いようだ。ガイドさんもここぞとばかり説明に力が入る。
「あんまり興味がないんだよ」とは言い難い雰囲気だ。
もちろん回りの中国の人たちは真剣に見学をしている。
○○青年隊とかいった旗をかざした若い人達の団体もよく目につく。教育の一環としての聖地訪問、体験登山というのがあるのかもしれない。
現代中国発祥の聖地という事で、政府高官の別荘があったり、歴史的な会議が開かれたりする避暑別荘地になってしまったのだろう。
山の上にしてはホテルがやたら多いし、別荘風の建物や、日本で言えば企業、団体の保養所的な施設も多いようだ。
一方では、李白や蘇軾、白居易など詩や幽玄の世界。これには廬山の雲霧がよく似合う。
これは、大好きな世界。
一方では、現代の中国が生まれる元となった歴史的な土地、これには体験旅行がよく似合う。
これは、ちょっとついていけない。
そういう場所とは、初めてわかった。
やっぱり中国はいろんな意味で奥が深いところだ。