四川省、楽山大仏、峨眉山、蜀の桟道の旅-04

道に迷ったかな?
楽山大仏を見ながら絶壁を下ったが、急な狭い道に沢山の観光客がいるのと、要所
要所で記念写真を撮る人が多いので結構時間がかかった。次があるから急がないと
行けない。
「戻る?」しかし、下りの崖を登る人はいないので一方通行状態だ。余計時間が
かかるだろう。どうやら、目の前にあるトンネルを抜けて反対側に出るようだ。
それで中に入って行ってしばらく行くと、又少し登りになった。
登って行ったら道は二つに分かれている。
「どっちに行く?」、「こっちは元の大仏の頭の方やで」
「そっちから帰れんこともないけど」、「こっちは出口?」
「出口って書いたある」、
「こっちから出られますか?」とそこにいたガイドらしき人に聞くと、うんと
うなずく。
その道を下って行くと、中々出口が見えない。どんどん奥に入って行く感じだ。
大きな寺の境内を通って、今度は水辺が見えてきた。
「そっちは港やで、出口はこっちだよ」とその辺にいた男がいう。
何だか、土産物屋通りに誘われているようで気が向かないが、港に行くわけには
いかない。
大仏に向かって左から入ったが、どうやら大仏の右へ右へと動いているようだ。
裏側から元の入り口に向かっているわけではなさそうだ。
そのうち、烏龍山らしきところに向かう橋が見えて来た。
ちょっとあせりながら道を聞くと、その先が出口だと言う。
人力車を采配しているおばちゃんが目ざとく我々を見つけて、
「元の入口までかなりあるよ、この車に乗らないといけないよ」とうるさく
言ってくる。「いくら?」と聞くと、「一人5元」という。
「高いなあ」、「運転手に電話して、ここがわからんと言うたら乗るよ」
と断った。運転手は、「分からないけど誰かに聞いてみる」という事で
しばらくするとやってきた。「安心、安心」
少し時間のロスはしたけれど、人の来ない鄙びた裏側が見れてよかったと思う。
しかし、峨眉山に急がないと。