上海の街、日本人の居た街あたり?
さて、上海まで来たけれど、友人たちが泊まる宿を探さんとあかん。
予約は日本で済ませてきたという。場所はわからんという。
まかせてもらおう。というても「天潼露」という聞いたことがないとこだ。
地図とネットで調べると、南京路という上海の繁華街、観光街から北の方、
黄浦江という川をわたったあたりにあるらしい。
新幹線駅、上海虹橋から地下鉄2号線に乗って、南京東路まで行き、地下鉄10号線に
乗り換えて北に向かうと、その駅がある。
上海の街はほとんど地下鉄を乗り継いで行ける、わしらが行くようなところは、とても
便利だ。特に交通カードがあったら、ピッ、ピッとかざすだけで何も考えんで行ける。
しかし、初めて方たちと一緒なんで、いちいちチケットを買う。
上海は地方から出てきたばっかりの人もいっぱいいてるんでチケットを買うのはわしらだけ
ではない。
で、「天潼」という駅についた。ともかく改札を出て地上に上がる。
えらい、こぎたないところだ。
ちょっとやばそう。
きたないだけではくて、妖しいというよりはあぶなそうな空気が漂ってる。
何でかはわからん。ただの勘。
昔、アジアのややこしい裏街でよく見たような、古物やら雑貨やら、なんやらわからん
ようなやつを並べて、売ってる?
何軒もならんでる。上海は大都会でどんどん整備されていってるんで、こんなとこは
もうなくなったはずやと思ってたけど、まだあったんや。
「偽物時計あるよ!」なんていきなり声もかかる。
急いで、通り抜けて、四川北路まで出た。更にホテルを目指す。
客人たちのチェックインをすませたら、地図的にわかりやすい四川北路の戻る。
このまま北にいったら、昔の日本人疎開だったあたりに出るはずだ。
魯迅のパトロンだった内山書店などがあった界隈はいまも古文化街として
しっかり観光化されている。
何度か行ったことがあるけど、あまりにも胡散臭い。作りもんくさい。
それよりこの辺の空気がなぜかなつかしい。
このあたりの川辺の風景って、あの有名な外灘のフランス疎開風よりは
心地良く感じる。
もしかしたらわしは、上海事変の時代、このあたりに居ったんかもしれん。
金子光晴の「どくろ杯」の世界であったり、横光利一の「上海」の世界であったり
古い世代に作家が描く上海といえば必ずこのあたりが舞台になってる。
そういう時代の空気がわしを呼んでいるのか?
まあ、それはどうでもいいけど、わしらは、今の賑やかなあたりに向かおう。
元気一杯の上海に触れて、美味いもんでも食おう。
おや、ここにも街角のジャスミン売りが。
この季節、中国や台湾での風物詩やね。
いい香り。
買わへんけど。
天潼露
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。