コロナ引き籠り。杭州絵画留学の日々が懐かしい。−46、西湖の畔、有名な大衆レストラン「知味観」。

西湖の畔、有名な大衆レストラン「知味観」。

上海とかに行ったら、蘇州料理は伝統があって、とても美味しいとよく聞く。
蘇州は上海から近いし、わしも時々行ったことがあって、やはり美味しいと思う。
例えば陸文夫という人の「美食家」という本の中で、一杯の美味しい麺を
食うためには、有名な店の、その店の麺を湯がくお湯が濁らないうちに行って
食べなければならないというようなこだわりの食い道楽人の話だ。
昔ながらの美味しい店の美味しい料理の美味しい食べ方が一杯出てくる。
しかし、杭州料理が美味しいとはあんまり聞いたことがなかった。
杭州料理って何? そんな感じだ。
杭州に来てみると、やはり、昔の都、南宋時代の首都だったというなごりか、
昔ながらの名店が沢山あるようではある。
高級料亭みたいなとこは縁がないけど、庶民的なとこなら行って試してみたいと思う。
で、そんな店を一つ嗅ぎつけたんで行って見ようと思う。
「知味観」という。
名前からして、昔からありそうな、ありがたそうな名前だ。知らんけど。
ちなみに「○○観」という名前は杭州のレストランでよく見かける。
その意味は理由はわからん。この店は支店が沢山あって、わしがウロウロしてる
あたりにもあるけど、まずは本店を探検してからだ。
店に着いた。

えらい人だ。

えらいやかましい。

しかもなんだかとても面倒くさそう。

まず、レジみたいなとこで食券を買わんとあかん。5元や10元の定額チケットを50元とか
まとめて買うのだ。余ったら、ここで再換金してくれるらしい。
けど面倒やんか。

それを持って、欲しい料理のカウンターに行って、注文して、モノが来たらチケットで
支払う。
なんて面倒くさい。
それも、ボーッとしてたら次々に他のお客に先に取られてしまう。
両肘に力を込めて、両サイドをブロックしとかんとあかん。
やれやれ、たかが、小籠包と牛肉麺をもらうのにえらい疲れる。

それでもとても美味しい。

さすが老舗の名店。
麺は日本のラーメンとはかなり違う。スープの出汁が全然違うからかもしれん。
これはこれでとても美味しい。
麺は固めのアルデンテではないけど、しなやかで喉越しが良い。
小籠包はアツアツでジューシー、小ぶりで食べやすい。
まわりは熱気ムンムン、やかましい。
この熱気、活気もご馳走のうちに思える。
とても美味しかった。
ご馳走さんでした。

杭州市上城区
浙江省杭州市上城区湖滨商圈仁和路83号 邮政编码: 310006

知味観

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ありがとうございました。