妄想居酒屋、「小料理店○○○」の想い出。003−日本酒が美味しい店だった話。

日本酒が美味しい店だった話。

その後、しばらくは、この店のことはコロッと忘れてた。
ある飲み会の後、その日は仲間と2次会に、そのころは飲み直すか、カラオケ行くのが
普通の暮らし、それも仕事のうちというよりは進んで行ってた馬鹿なおっさんやったけど、
この日は、1人で飲みたいと思った。
なんでやろ。
テンションは上がったり下がったりする。そのせいかどうかはわからん。
それで、どこいこ? こんなときのブックマークっていくつかあるんやけど
気がすすまん。そうや、こないだ教えたもらったとこへ行ってみよう。
てなことで日本酒が頭に浮かんでる。
記憶を頼りに店に向かう。酔った時の記憶を酔った時に思い出すのはかなり危うい。
路地を何本か曲がりそこねて、それでも多分、ここやろとおもうとこに着いた。
恐る恐る中に入る。
「いらっしゃい」。よかった。合ってた。

カウンターに先客1名。
ちょうどええ。
常連さんに連れて行ったもらった店に1人で行っても同じ様に歓迎してもらえるとは
限らへん。微妙に対応が違う場合も多い。
まあ、どこでもお互いに気心が知れるまでは探り合い。
まあ、そんなもんだ。
日本酒をいただく。いやまずビールから。
料理はおまかせだが、お酒はおまかせではない。
ビールは生はなくて瓶ビール。それもキリンのハートランドだ。
ふむ、ちょっとこだわりやなあ。
季節のぬたや和え物、ノレソレなんかが出てくるとこがなかなかのもんだ。
背中には大きな冷蔵ケースがどんとあって通路を狭めている。その中には日本酒が
ずらりと並べられている。どれも知らん銘柄ばっかりだ。
わしは、日本酒好きで地酒にはうるさいんや、なんて自慢したたけど、瞬時に
へし折られた。
ママさんが、いろいろ説明してくれる。
どの酒がどう美味しいのか。
横にいた常連さんが、これまたとうとうと、その酒の薀蓄をたれてくれる。
ほほう、そうなんか。全然知らんかった。えらい詳しい人がいるもんや。
この日のお勧めは、「磯自慢 大吟醸」静岡の酒らしい。全然知らんかった。
こういうお酒は、ちょっと変わったとっくりで飲むといいらしい。2重になってて
中に氷を入れられる。氷が溶けても酒が薄くならない。なるほどよう考えたもんだ。
酒が薄くならずにいつまでも冷たいやつを飲める。
知らんかった。しかし、わしは、常温で飲む。
わしは、なぜか常温で飲むのがすきなのだ。確かに冷やすと有る種の癖が消えて
飲みやすくなるけど、それはつかの間で、飲んでるうちに本性がでる。
常温で美味しい酒は本当にいつまでも美味しい。
わからんなりに、そういう飲み方で固まってる。
講釈通り、とても美味しかった。難しい薀蓄はわからへんけど、フルーティで
ありながら、安直でない奥深さがある。あくまでも柔らかい芳香のようなものが
ある。やや甘みは感じられるけど、甘口ではない。
極上といえる味であった。酒は年々によって味が変化することも多いみたいで、
この時の味のようなこの酒にその後は出会ったことがない。
とりあえずは良い酒を飲ませていただいた。しかし、心しないと、飲みすぎる。
いくらでも飲んでたら、財布も痛む。
それにしても、この常連さんえらく酒に詳しい。
ママさんも詳しい。
2人の息がピッタリ合ってる。
一体何なんや?
おいおい分かってくる。

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ありがとうございました。