コロナ引き籠り。杭州絵画留学の日々が懐かしい。−０９、いきなり遠足、世界遺産、西逓古鎮へ。

いきなり遠足、世界遺産、西逓古鎮へ。

さて、量の暮らしは順調であるようであった。
しかし、問題があったとこないだ言った。それは何かというと、大したことではないけど
結構大事、どうにもならんことだ。
その日の晩に分かったことはこの部屋は、西湖の湖岸通り真ん前にあるという事だ。
起きてるうちは気が付かんかったけど、さて、寝ようと思ったら、車の通る音が
とてもうるさい。なかなか寝られへん。
しかも深夜になっても結構車が通る。結構大きな音だ。
気にしだしたらよけい気になる。寝られへん。
しかも、外が明るい。車の光もあるし、街灯の光もある。それがとても眩しい。
カーテンはあるにはあるけどとてもええかげんだ。
何とかせんとあかん。
とうとう初日は殆ど寝られへんかった。
こんなんでいけるんやろか？
それでも、日が経てばだんだん慣れてくる？
日が経つにつれて気がついてきたのが西陽だ。この部屋は西湖の方角、つまり真西を
向いている。ということは西陽がまともに当たるということだ。
日が長くなるにつれて、だんだん眩しくなる。
そして、暑くなっていく。居心地がよくない。
やっぱり安い部屋はそれなりだ。
これからどうなるか？　ゆっくり寝られる日が来るか？
てなことで、まだまだ慣れない日々を過ごしてるときに、遠足のお誘いがあった。
留学生を対象に、日帰りのバス旅行に連れて行ってくれるという。
しかも無料で飯付きだそうだ。すべて学校持ち、なんと太っ腹なのか。
行き先は隣の安徽省にある世界遺産、西逓や宏村という古鎮らしい。
行ったことあるけど、とても良いところだ。とても楽しみだ。
出発の朝は早い。
6:30だ。
どうも、わしら海外留学生だけではなくて、寮住まいの中国人学生も一緒に行くらしい。
しかも、郊外にある寮からピックアップしながら行くのだそうだ。
どういう段取りになってるんか知るすべもないけど、停まる毎にたっぷり時間が
かかる。元々、当日のスケジュールとか、参加資格とか誰が管理するとか、よくある
決まりごとを書いた紙が渡されたわけでもないし、説明があったわけでもない。
わしらが見てないだけかもしれんけど、そんなん持ってる人も見当たらへん。
もっとザックリと動いてるみたい。
それでよう成り立つわ。
お国柄？
学校の体質？
知らんけど。
わしらとしてはバスに乗ってたらええだけやから問題なないんやけど。
因みに、水墨画のクラスだけやないから、他のクラスに来ていた日本人の人達と
知り合いになれたのは大収穫。同じ寮に住んではるらしいんでこれからが心強い。
杭州市の郊外を出たらあとは田舎道。
どんどん先に進む。

ほどなく西逓という古鎮に着いた。

あいにくの雨だ。小雨が降ってる。傘持ってない。
えらい人だ。安徽省の古鎮は世界遺産でもあって、中国、国内旅行でも大人気だ。
しかし、これは当時の話、今ではもうビシビシの密々だ。多分歩くのもままならないやろう。
ガイドさんの後に従ってゾロゾロと歩いてはる。
驚いたことに、わしらにもガイドさんがいる。もちろん中国語だ。
どうやら付添の教職員が雇ったらしい。太っ腹やなあ。