コロナ引き籠り。杭州絵画留学の日々が懐かしい。−01、杭州、西湖の畔。

杭州、西湖の畔。

さて、コロナで旅行に行かれへん日が続く。まだまだ当分は可能性がなさそうだ。
片雲の風にさそわれたいけど、まだ風は吹かない。
漂白の思いやまずといえども、まだパスポートどころではない。
やむを得ず、妄想の旅に出るか、昔の旅を想いやるか。
そんなおりから、ふと、もう10年近くなるのかと気がついたのは、中国の西湖の
畔にある美術学院に留学という形でしばらく滞在した時のことだ。懐かしくも
熱い日々だった。その滞在中にも、ブログにその日、その日の暮らしを綴っては
いたけど、それとは別に、思いだすままに、わしにとっては長い目だった海外暮らしを
思いつくままに拾い上げてみようかと思った。
写真を見直しても、記憶をたどっても、加齢とともにどんどん消えて行ってしまってる。
中途半端なうろ覚えなりにその時のことをもいっかい綴ってみようか。
あれから随分経った。中国との関係も思い切り変化した。
わしの思いもいろいろ変わった。
そのうえで、順番も、軽い重いも関係なく、気がつくままに描いてみようと思う。
迷惑かもしれんけど、興味があったら、ご覧下さい。
その年の終わり頃、いきなり国と国の関係が極端に悪くなった。それ以来、
だんだんましになってきたとしてもいまだにギクシャクしてるではないか?
政治の道具に使わんといてほしいと今はつくづくおもう。
そんなことになるとは露知らずの頃の話だ。
学校は、西湖の湖畔ともいうべきところ、教室の窓から湖が見えるわけではないけど
玄関から50メートルほども前に進んだら湖畔に至るという場所にある。

あたりは、西湖十景のうち柳浪聞鶯と歌われた景勝の地でもある。

鬱蒼とした柳の森に鶯の声。たしかに鶯の声が頻繁に聞こえるけど、もしかしたら
スピーカーから? 知らんけど。

北宋で花開いた文化は南宋で爛熟して滅んだ。その絶頂期の首都がこの杭州やから、
いろんなことで雅の跡が残っている。

さて、その学校というのは、中国でも一二を争う中国美術学院である。全土から優秀な
学生が集まり、すごい倍率(何倍かはしらんけど、凄いに違いない)の試験がある。
わしは、そんなのに選ばれるはずもなく、無試験の国際留学生、6っヶ月の短期コースにいた。
しかもそのうち3ヶ月強のええとこ取りをしたという次第だ。
詳しい話は、また、別途でてくるはず、とりあえず、西湖と学校が切っても切れないという
ことだけ知っておいてもらう。
到着のその日から、ここが気に入った。

散歩するのに丁度いい。
湖岸には遊歩道が整備されている。

わざとらしいとこはないではないけど、昔ながらの石の橋があちらこちらに
配置されていて、東屋やカッコの良い木や草花といい感じの風景が作られている。
とても絵になる風景がどこにもある。

もちろん無料で市民に開放されてるんで、だれでも自由にどこでも歩くことができる。
ーところどころ、有料で囲われた特別なエリアはあるものの。
特に、美術学院のあるあたりは其の名のとおり柳が美しい。

嫋やかでみずみずしい姿が湖水に影を落とすのは朝な夕なは格別ではあるけど、
どんな時間でも心を穏やかにしてくれる風景がある。
とても良い。
ただ美しいというだけでなくて、古を思わせる、たとえ、新しく作り替えたもので
あっても、南宋時代の歴史が根底を支えている。
遊歩道では、時には美しい花がさいている。
行ったのは3月の末、西湖が一番美しいのは6月の蓮の花の頃らしい。其の話は
またいつかする。
アヤメのような花(シャガというらしい)。

スモモ花。

遊歩道では、朝晩になると人が出て賑やかだ。
おなじみの太極拳。ダンス、カラオケ、とても賑やかだ。
ときには、地面に字を書いてはる人がいてる。

えらく、能筆ではないか。しらんけど。

バケツの水に巨大な筆を浸して、スイスイと描いてはる。
これが文化なんやなあって驚く。

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ありがとうございました。