コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。麗江、シャングリラの旅−24。夜、一杯やって寝る。

夜、一杯やって寝る。

さて、飯を食った。ビールも飲んだ。頭が痛いのもすでになくなってる。知らん間に
高度が下がったと見える。
あとはひたすら麗江を目指す。
まだまだ山道だ。登ったり下ったり、くねくね走る。車に乗ってるだけとは言え
大分疲れた。
暗くなってやっと着いた。
長い一日だった。息苦しい一日だった。やれやれだ。
今日は麗江最後の晩だ。ホテルで一服したら老街に出よう。さすがに人が多い。
しかも外国人、欧米人観光客がとても多い。石畳の町並みは夜になるとしっとりと
落ち着いて、いかにも歴史を感じさせる。昼間に見たらどうみても近年作って、それに
古色を無理やり付けたとわかるもんであっても光が弱いと胡散臭さが薄れてみえる。
よう見たらなかなかええとこやんかと思う。
通路にはみ出したオープンデッキの店では、欧米人らしき観光客たちが、ビールを
瓶ごとラッパ飲みしてる。
わしも一杯やりたいなあ。海外に着て困ることは、日本の居酒屋的な店がないという
ことだ。
食いもん屋は夜遅くなっても結構ある。しかし、食いもん屋と飲み屋は決定的に違う。
バーといわれるような店も結構ある。しかし、バーと飲み屋は決定的に違う。
ちょっとした食いもんがあって、酒がある。
バーは酒がメインだ。つまみは簡単なものが多い。
飲み屋は酒と食いもんと店の雰囲気が渾然一体となっている。
あんな文化は日本だけの発明なんか。
それはええけど、ここにはない。しかし、一杯やりたい。
飯屋で料理食いながらではない。
しかたない、バーといわれるとこに行ってしまおう。

あんまり気が進まんけど、ないもんはしょうがない。
比較的、欧米人向け風ではなさそうかもしれん様子でありそうな、結局、
どこか小汚さそうなあお店を選んで入ってみる。
愛想の悪いお姉さんが、注文を聞きにきた。
ビールを飲むのも気分に合わへんので、ウィスキーのロックを頼む。
アテという程のもんは無いんで、ミックスナッツみたいなんで我慢する。
あんまり中国の古い街に浸ってるという感じはしいへんけど、これは酒の
せいかもしれん。
やっぱり、白酒の飲みながら、腐乳の欠片をちびちびとなめるような飲み方が
よかったなあ。
白酒といえば、北京の庶民の酒、「二鍋頭(アルグォトウ)」といのがわしは大好きだ。
50度以上あるきつい酒やけど、スッキリしてとても美味しい。キツイだけに、
口に含んだとたん、辛味や酒精がぐっとくるけど、少量をクイッと流し込んだら
体中がビリっとしまってとてもいい感じだ。
腐乳とは何か、豆腐を発酵させたものらしい。小さなチーズみたいな角切りのやつが
小型の瓶に詰められて売っている。一切れ皿に載せて、ちびちび食べる。豆腐の
名残の食感とチーズのようなまったり感、発酵熟成したなんともいえない香と
味がキツイ酒にとても合う。もちろんご飯やお粥のお供にも丁度いい。
こういうのをテーブルの端において、ちびちび食いつつ、ちびちび飲んでも、
度数がキツイんで結構回ってくる。裏町の街角の屋台の店で、こんな具合に
酔払ってみたら、この国を旅する気分に浸れるのになあって思いつつ、
無愛想なお姉さんをながめつつ、ウィスキーを飲んでいる。
老街の夜が更けていく。

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ありがとうございました。