さて虎岡の山門を入ると、もうすぐ目の上にあの仏塔が見える。
前に行った霊巌寺に比べると遥かに低いのだ。境内もそれほど大きくない。
それで、所謂中国の庭園式に動線をおおきくして広く高く見せようと
しているようだ。上に行くまでに門や階段や泉水などをいろいろ配置して
長く歩いた感じを出させようとしているのはいぢらしいとも言えなくはないが
それでもちゃっちゃと上に着いてしまった。
あいにく塔は修復作業中ですっかり足場に覆われて本体はわずかに見える
だけだ。
先日の上海の事故を事を話題にしながらこれを見ていた。
塔の裏からは蘇州の街がはるかに見渡せるかなと思っていたが、それほどでは
なくて、やはり修復が終わって塔に登らないと高さが足りないだろう。
見終わったら帰るだけだ。
帰り路もちゃんとある。作為的に。
下りは楽だからひょこひょこ歩いていると、自然に土産物屋街に誘導される
しかけになっている。
しかも、この土産物屋街に入ると、さっきの庭園どころではない。
見事に長い動線がしつらえられている。
延々と店が続いていて、くねくねと曲がっているのだ。
ちょうとええ位の間隔で両側に店がならんでいて、「小腹が空いたな」と
思えば、ちょっとぱくっと食べられるものが具合よく並んでいるし、
「何か子供に土産を」と思えばかわいいお土産がいっぱいある。
「蘇州の記念に」と思えば、それまたそれで刺繍やら布地やらいろいろだ。
虎丘よりこっちの方が見事やなあとおもいつつ、人について流れていく。
出てしまえば簡単にタクシーは見つかった。
駅まで20分ほど。
江南の旅、蘇州から上海に帰る
- 2010年12月19日
- 上海, 浙江蘇、安徽他/黄山、古鎮、墨硯紙筆
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