江蘇省食の旅-11、食事の後は揚州老街を散策

食べ易いのでつい沢山食べてしまった。帰ったら体重調整で大変だ。
今はその事を忘れよう。
「腹ごなしに老街まで行って散歩しよう」
もう日はとっぷり暮れている。しかし、まだ暑さはたっぷり残っている。
老街を歩いていると、時々涼しい風が吹いて気持ちがよい。
夕涼みがてらか、観光客も地元の人らしき人達も沢山ぶらぶらしている。
「何か人だかりがするなあ」と思ったら生煎を焼いて売っているのだ。
屋台モノは旨そうだが、腹いっぱいだ。向かい側では、麺を作って売っている。
暗い中でそういう屋台だけ灯がついて明るい。
ゆっくり歩いても人に当たりそうになる。店もかなりあいている。こんなに人がいるのに
まだ8時頃なのに閉まっている店もあるのが驚きだ。
「必死に稼ごうとは思てへんのやなあ」
刃物の店が目立つ。揚州は刃物の産地なんだろう。例の爪切りがある。
外科手術のメスみたいなやつだ。マッサージに行って、「爪切って」と言ったら、
こんなのをだして、「しゅっ、しゅっ」と切ってくれるのだ。
ちょっと怖いけどあざやかだ。しかし、自分で買って練習しようとは思わない。
普通の爪切りで十分だ。
そのうち、老師が交渉を始めた。
電動自転車のタクシーだ。
「二人乗って、この先の行き止まりの運河まで行って、そこからホテルまで行って、なんぼや?」
丁々発止のやりとりかどうか聞いててもわからないが、やいやいやった末に、15元となった
ようだ。「1台15元やで、それ以上払ろたらあかんで」と厳命されて出発だ。
電動自転車のゆっくりさは気持ちがいい。
老街の人込みをかきわけてゆっくり走ってくれる。時々何か聞いてくるが、ようわからん。
適当に返事する。
約束通り運河まで出た。旧揚州城をとりまく運河だ。
「煬帝が作ったやつなんかなあ?」
といっても見た目は唯の疏水だ。自分で味をつけて感動するしかない。
そこからは街の中を走る。
「怖い」こんどは電動自転車のゆっくりさが怖い。自動車ががんがん迫ってくる。
しかし、走っていると涼しくて気持ちがいい。
快適にホテルまで着いた。
「こりゃ、ええわ」

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