食べ易いのでつい沢山食べてしまった。帰ったら体重調整で大変だ。
今はその事を忘れよう。
「腹ごなしに老街まで行って散歩しよう」
もう日はとっぷり暮れている。しかし、まだ暑さはたっぷり残っている。
老街を歩いていると、時々涼しい風が吹いて気持ちがよい。
夕涼みがてらか、観光客も地元の人らしき人達も沢山ぶらぶらしている。
「何か人だかりがするなあ」と思ったら生煎を焼いて売っているのだ。
屋台モノは旨そうだが、腹いっぱいだ。向かい側では、麺を作って売っている。
暗い中でそういう屋台だけ灯がついて明るい。
ゆっくり歩いても人に当たりそうになる。店もかなりあいている。こんなに人がいるのに
まだ8時頃なのに閉まっている店もあるのが驚きだ。
「必死に稼ごうとは思てへんのやなあ」
刃物の店が目立つ。揚州は刃物の産地なんだろう。例の爪切りがある。
外科手術のメスみたいなやつだ。マッサージに行って、「爪切って」と言ったら、
こんなのをだして、「しゅっ、しゅっ」と切ってくれるのだ。
ちょっと怖いけどあざやかだ。しかし、自分で買って練習しようとは思わない。
普通の爪切りで十分だ。
そのうち、老師が交渉を始めた。
電動自転車のタクシーだ。
「二人乗って、この先の行き止まりの運河まで行って、そこからホテルまで行って、なんぼや?」
丁々発止のやりとりかどうか聞いててもわからないが、やいやいやった末に、15元となった
ようだ。「1台15元やで、それ以上払ろたらあかんで」と厳命されて出発だ。
電動自転車のゆっくりさは気持ちがいい。
老街の人込みをかきわけてゆっくり走ってくれる。時々何か聞いてくるが、ようわからん。
適当に返事する。
約束通り運河まで出た。旧揚州城をとりまく運河だ。
「煬帝が作ったやつなんかなあ?」
といっても見た目は唯の疏水だ。自分で味をつけて感動するしかない。
そこからは街の中を走る。
「怖い」こんどは電動自転車のゆっくりさが怖い。自動車ががんがん迫ってくる。
しかし、走っていると涼しくて気持ちがいい。
快適にホテルまで着いた。
「こりゃ、ええわ」
江蘇省食の旅-11、食事の後は揚州老街を散策
- 2010年8月19日
- 浙江蘇、安徽他/黄山、古鎮、墨硯紙筆
- 古鎮の旅
- 5人