時ならぬ渋滞を切り抜けたらあとは快調に進む。いくつか村を抜けたら段々と
山道になってきた。しかし、走るに連れてだんだんと不安感が押し寄せてくる。
東川地区の紅土地ってところはネットなんかの写真で見る限りちょっと異次元の
世界に思える。赤青緑色とりどりの極彩色の絨毯畑が山の麓に広がってるように
見えるのだ。恐ろしくも綺麗かもしれんし、わざとらしいあざとさに満ちてる
かもしれん。何れにしても普通ではないはずだ。しかし、このあたりの景色は
どうみても普通やんか。もうそろそろそういう地区に入ってるんとちゃうやろか?
もし、見込み違い、或いは季節の違いで、残念でした。今はそんなん見られへんで、
又、もっとエエ季節に来ておくんなはれと言いきられてしもたらどうしょう。
しかし、遠目でよう見たらちょっと普通と違うような感じがする。
カラフルではないけどええ感じだ。どんどん山を登っていくとそういう景色が
近づいてくる。
不自然なようで自然なようで、リアルなようでシュールなような。
色は地味やけど風景に惹きこまれていく。
とうとうそのあたりで停まってもらった。
気をつけて道を渡ろう。
立ちすくむというよりは、初めてやのに懐かしいというような不思議な感じが
する。棚田を見るときの感じとは、大きく違うのだ。
棚田の場合は自然を切り刻んで、我が身に靡かせる。自然の形を使いながら用を
足せる形に仕上げる、水を引いて苗を育てる。コツコツと創り上げていく美しさ
みたいなのが感じられるような気がする。いつも棚田を見ながらこんな面倒な
事を考えてるわけではないけどどうやねんと言われたらこうやねんということ
になるんかな?綺麗さのなかにこんな、ここまでようやったなあという賞賛が
混ざっているのだ。で、ここを見てどうかというと、うまいことようできたなあ
という、一言でいうと自然の造形の奥深さという感じなんやろか?
雲南省の山又山の大きな自然の奥深いところで、長閑でなだらかな地形に畑を
つくったらたまたまこんな風になってしまって作ったほうも驚いた。それに味を
しめて我も我もと色や形に変化を付けていったという感じなんかなあ。
自然の大らかさを感じる風景になっている。しかし、これを水墨画にするんは
難しいやろなあ。色を使わんと墨の濃淡だけで描き現せたらええのになあって
思いつつじっとみたりすけっちしたり。
ガイドさんは、まだまだこんなもんやないですよ。これからもっとすごい景色が
一杯でてきますよとしたり顔をしてる。
時々中国人の観光客の自家用車が停まって写真を撮ってはる。ここは写真家の
間で撮影スポットとして有名なとこらしい。バスなんかで来んと自家用車で来て
じっくり泊まってカメラチャンスを待つということらしい。
カメラは殆どがキャノンの最高級品みたい。中国の人はキャノンが大好きだ。
そして巨大な望遠レンズを付けてはる。
わしの友人も負けへんくらいの大きな望遠付きのカメラを持ってるんやけど
それを見るとこちらによって来る人が多い。
他人のモノは良う見えるということか。
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ありがとうございました。