さて、お茶畑にはお茶は売ってない。当たり前やけどお茶というのは木から葉を
摘んですぐ売るという果物みたいな商売ではないのだ。買いたいと思ったら街の
中に行かんとあかんということで、この街のお茶市場みたいなとこを無理やり探して
もらって行くことにした。
ここかな?
ここはお茶というよりは農産物の朝市みたいだ。それはそれでもええんやけど、
あんまりやたら寄り道するわけにもいかん。
ということでお茶屋さんの集まる街区に来た。中国ではこういう風なところは
よくある。上海でもお茶屋さんが集まる街区があってよく行ったし、北京でも
よく行った。深センでも行った。専門店が集まってるんで、都会でも地方の良い
お茶を買えるんで便利だ。
こんな具合にお茶の店がずらっと並んでるんで、気に入った店を選んで買えば
良いのだ。
と言うてもいきなり来てどの店がええかなんてさっぱりわからん。それに都会の
お茶屋さん街やったらお茶の地方毎に専門店があるんやけどここは普洱茶の専門店
ばっかりだ。
どこでもええから適当に入ろう。
この店も面白そう
て、思ったけど最終的にこの店に入った。
百年老字号って看板に買いてある。まあお上認定の老舗という意味やけど、それが
ええ店かどうかはやっぱり運次第やと思う。
では中に入ろう。
お茶が一杯で何がなんやらわからん。
大きい袋に入っているのは量り売りの茶葉だ。
丸い円盤状のやつは磚茶と言われるカチカチに固めたやつで、これはナイフで
削ってお茶を淹れるのだ。
いずれにしても口で聞いただけではええことしか言わはらへんので、飲んで見ん
ことにはわからんし、こういう店では試飲さしてくれるのが普通なのだ。
試飲して何も買わへんかったらというプレッシャーはあるんである程度買う気が
あるときに試飲さしてもらう方がいい。
一応、きちんと作法通りに淹れてくれるんでそれなりに時間がかかるのはしょうがない。
せっかくやから高級なやつも飲ましてもらいたいし、買うのはそんなに高いんは
買われへんのでそれなりのお茶も飲ましてもらいたいし、いろいろ忙しい。
お土産を買いたい人もいてるし、自分のご褒美を買いたい人もいてるし、店の中は
てんやわんややけどお店の人は上機嫌だ。
まあ沢山売れて怒る人は居いへんわなあ。
と言うことで少しずつ飲ましてもらう。こんなお店でお茶を飲んでいつも思うんや
けどええもんはええ、明らかに違う。それでついええほうを買ってしまうのだ。
この時はようわからんかったけど、普洱茶には2種類あって、生産過程で発酵
させたものを何年も熟成させていくやつで、円盤状のお茶に何年ものとか表示
してるやつだ。もちろん年数が多いほど熟成が進んでいて値打ちがある。
昔はこういうお茶は投機の対象にすらなったのだそうだ。
わしも、昔、深センのお茶屋さんで八年モノを買ったことがある。
今ではもう十数年モノになってるはずだ。
でもこれがそういう値打ちを出しているほど美味しいかというとそれはようわからん。
もう一つの種類は生茶を円盤状に固めたやつで、これは買った人だ自分ちで好きなように
熟成させて飲むのだそうだ。
その時はいろいろ教えてくれたけどわしの語学力ではようわからんかった。
でも、生茶というのに興味があったんでそっちを買った。
そういうことなら時間とともに変わって行く味を確かめて楽しんでいかんとあかんではないか。
楽しみがまた一つ増えた。
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ありがとうございました。