鯛めしも食ったし、石垣の里も見た。もうここには思い残すことはなさそうだ。
次に向かう。というてもなかなか遠い。一旦宇和島南まで戻って、そこから又、
海岸線を遊子まで延々と走る。あんまり同じような道を淡々と走るんで、ナビ
も退屈して違う道を教えてるんとちゃうやろかと心配になるころやっと着いた。
なるほどこんなとこか。
普通の棚田とかなり印象が違う。
どこが違うんやろと考えたら、畦が石で組んである。そやから棚田=水田と言う
ような瑞瑞しい雰囲気ではなさそうなのだ。というかかなり荒涼としている。
しかも段差がかなり急だ。
大劇場の緞子の幕を降ろしたみたいに目の前にどかんとたちはだかっていて、
それだけでかなりの迫力だ。
とりあえず上に登ってみよう。田圃と田圃の間に細い通路があるのは畑仕事の
ための業務用だろう。
中央と上の方に軽トラックが走れるほどの舗装した道がある。資材運搬用なん
やろけど観光客が歩いてもいいようになっているみたいだ。
この道を向かって右端から左端の方に歩いてみる。
狭い。田圃の奥行きは1メートルぐらいやろか。大きな階段を見てるようだ。
しかもカラカラの田圃?畑?では一体何を育てるんやろ?
ちょうど畑仕事をしてはる女性がいたんで聞いてみたら、芋を育ててるんだそうだ。
なるほど、こういう急峻なとこやったら、灌漑水路を作るのも大変やと思う。
生命力の強い野菜をつくるしかないんかもしれん。
左端の方から元来た道を見返してみる。はるか、耕して天に至るという光景だ。
夏の夜にはライトアップするらしい。海から見たら綺麗やと思う。
左端から右上に折り返していく道があって、棚田の下から2/3くらいの高さ
のところを右に行く道がある。ここから下を眺めると海が見える。
ちょうど真下が港になっている。ここから観光船も出るようだ。遠くの島が霧に
霞んでええ感じだ。複雑な地形が幽玄な景色を作っている。
この段々畑は上から下を見た方が迫力がある。高さと狭さがよくわかる。
端までいってやっと緑が見えた。ほっとする。やっぱり緑がいい。
向こうの端にお堂が見える。あそこ迄行ってみよう。
お寺と一緒に墓所があって、ここで海と陸の安全をご先祖さんが見守っているのだ。
さて下に降りよう。ここでも駐車場の周辺の観光施設に人の気配がほとんどない。
枯れて乾いた畑をこれでもかというほど見てきたら喉が乾いた。見れば売店は
営業中となっていた。中に入ってアイスクリームを買おうとしたら、今店を閉
めようとしてとこなんよっておっしゃる。危ないところであった。
人がいないのに無料WiFiがある。 アイスクリームを舐めながら空のベンチ
に座ってインターネットに繋いでみる。みごと繋がった。店じまいして帰ると
きスイッチ切ったらこれもだめになるんやろか? 急いで見とこう。
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ありがとうございました。