いよいよ世界遺産、大足石刻だ。
宝頂山という山の側面に夥しい、石像が刻まれている。
龍門石窟とか、雲崗石窟とかとは又違った様相だ。
龍門石窟とか、雲崗石窟は天然の岸壁を大掛かりに削り取って
巨大な仏像を刻んでいるが、ここのは山肌の岩を利用して、小刻みに
刻み増ししていったような感じだ。正面にドンとあるというのではなく
山を巡る道々に、次々にあらわれるという感じになっている。
そして、仏教の教えを刻んでいるばかりかというと、道教の偶像も
出てくるという事で、あいかわらず中国は面白い。
牛は九牛図とかによくでるように仏教の教えをあらわすものだろうが、
その側にはいろんな偶像も刻まれていた。
それに、巨大な釈迦涅槃像。これはすごい。
30m以上はあるという巨大さだ。手や足の部分はかなり破損が激しいが、
お顔のところは美しい。
良いお顔だ。
10世紀前後に、ここ四川省の奥地まで戦乱を逃れた、僧や仏教の信仰心
篤い人たちが、少しずつ作り加えてきたのだという事だ。