中国、浙江、温州、奇山、古村の旅-06、妖しい本屋でお買い物

文体市場が終わったら、次は本屋に行く。本屋さんに行くのも楽しみの一つだ。
そこでは芸術書や書の本をあさるつもりだ。画材と同じで芸術書の店もどこに
もあるもんではない。どっちもちゃんと探せばあるんやろけど観光客が行きず
りで見つけるのは難しい。
この店は河坊街、杭州の観光土産物通りの真っ只中にある。

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中国第一かもしれん杭州、西湖の畔の観光地やから,晴れても雨でも、平日で
も土日でもどっさり観光客がいてはる。
そして、その真っ只中でちょっと左を向いたら、何やら妖しげな露地がある。

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獅子頭の横を抜けて置くに突き当たると、左に入る玄関がある。
ややこしい。
もう一つ開き戸を開けると中は本屋さんだ。
しかも芸術書の専門店だ。何でこんなとこにあるのかわからん。土産もんや街
にそぐわへんと言えばそうなるけど、古文化街の中にあるといえばそれはそれ
で正しい。
と言うことで昔からある有名な店らしい。
留学してた時は、美術学院の学生やって口で言うだけで5%割引してくれたけ
ど、観光客としてきてる今は只で頂けるのは笑顔だけだ。
愛想はいい。この店は本だけやなくて、高級そうな篆刻の石をおいてあったり
(ここの石はかなりいいものだそうだが値段も高そう)、高級そうな印泥をお
いてあったり、硯があったりと文房四宝も扱ってる。昔はもっと大きな店舗や
ったような気がする。
この日は散々見たけど、決心がつかへん。
本はかさばるし重いのだ。
それでも旅行中ずっと気になってたんで、結局最終日に又買いに行った。
買えるまでにスーツケースがぱんぱんになってきたんで、どうせ満タンにして
帰るんやったらとことん詰め込んでしまえと思ったからだ。ぐいぐい押し込ま
んと入らへんけど買わんと帰ったら後できっと公開する。
それでかったて帰ったのは2冊だ。
一つは、宋の時代の小品集だ。

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こういうのを絹本に描くととても良い感じになる。
絵の気品というのを学ぶのにちょうどよいと思うのだ。
これは、一枚一枚バラバラにできるので臨模と言って模写の練習をするのに最
適なのだ。

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小さい絵やけど、こういうのを気韻が漂うって言うんやろね。
全部模写するのは大変やけど、ちょっとずつできる分だけやってみよう。
もう一つは沈周の画集。

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これも大きいやつが折りたたんで入ってる。

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普通の画集は持ってるけどこういう形式は初めてだ。これも臨模するのに丁度
いい。有名な画家の絵は大きいのが多いんやけど画集で模写したら細部がよう
わからん。わからんでも想像して描けるくらいやないとあかんのやけど、初心
者はそうはいかん。細部の技法も見ながら真似してみたい。
沈周は大好きな画家の一人だ。明の時代の文人画の代表的な画家で南宋の絵の
気分を伝えようとした人だ。その後に文徴明とかが続いて、近代の水墨画の基
礎ができた。
中国美術院でも山水画に基本やと言う事で随分練習させられた。
買って帰ったからにはがんばって練習せんとあかん。
帰る時にもうスーツケースはぱんぱんやのに無理矢理押し込んだ。
ぐいっとやったらスーツケースがパリンと言うた。
ぎくっとなる。この話はまた後日に・・。

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ありがとうございました。