貴州の旅ー28

北京、植物園、桃花節
春は日本では桜の季節だが、中国では桃という事になる。しかも北京の桃の花が見事
だと聞いた事がある。
「折角4月に北京に来たからには、桃の花を見に行ってみよう」と思った。
しかし今年は桃の開花が遅いそうだから、もしかしたら空振りになるかもしれない。
それでも、他に日は選べないからとにかく行ってみよう。
北京では、平谷区というところが桃の花では一番有名らしいが、遠そうなので、昼頃
までに帰ってこれなかったら大変だ。
「植物園なら近いやろ」と出発したが、最初は順調だったものの、途中から混み始めた。
えらい渋滞だ。よう考えたら、今日は清明節だった。
「もしかしたらこの辺にお寺かなんかあるの?」と聞くと、もうちょっと行った処に
有名な墓地があるそうだ。それで皆集まってきているのだ。
もうにっちもさっちもいかない。行きも帰りもできないで混んでいる。
じりじりといざっているうちに香山が見えてきた。塔もある。
「そうか香山が近いんか?」次は紅葉の頃に来ないと行けない。
その墓地の渋滞をやっと抜けたと思ったら、今度は植物園の駐車場の入場待ち渋滞だ。
これはタクシーだから関係ないので、適当な位置にきたら大きくかわしてやっと着いた。

李白に次のような詩がある。
山中問答 李白
余に問う 何の意ありて碧山に棲むと
笑って答えず 心自ずから閑なり
桃花流水 杳然として去る
別に天地の人間に非ざる有り
**学研グラフィックスブック、「奔放の詩人 李白」山口直樹著 より

山中で五柳先生(陶淵明)のようにゆったりと静かに桃の花を楽しみたいものだ。
と思っても、まわりはえらい人ごみだ。

桃もまだ7分咲きだ。しかし、これでも十分美しいともいえる。
もちろん全部満開になったらすごいやろけどまあ悪くはない。
それに、いろんな種類の桃の木がある。
あまり沢山あるので何がなんやらよくわからない。
とにかく、すごいもんだ。