冬の東北、雪見旅-05、山寺駅前でちょっと一服

さて山寺リベンジ作戦も無事に終わった。雪景色も目の中にしっかり納めた。
帰ってじっくり山寺の絵を描こう。前回はころげまくりながら方法の体で降り
た石段も余裕でゆっくり踏みしめておりる。下まで降りきったらけっこう喉が
乾いているのに気がついた。まだ時間も十分早いんで、ビールでも飲んで行こ
うと様子を探りながら駅まで歩く。もう昼飯時をとっくに過ぎてるんで店が開
いてない。よう見たらお土産屋さんが開いていて、食べ物もやってそうだ。
戸を開けて、「ビール飲める?」って聞いたら、「いいよ」って答えてくれた。
中に入って落ち着きかけたら、「ビールのアテは浸けもんしかないけどええか?」
って言う。勿論、「浸けもんがあったら十分や」って答える。
早速、浸けもんを出してくれはった。

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美味しい。これで十分や。
ビールで乾杯しよう。

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小さな山でも達成感がある。それに浸けもんがうまい。
おばちゃんに、「これ美味しいわ」って言いながらいろいろ喋ってたら、
「ちょっと待っとき」と言って奥で何か作ってる気配がする。
暫くしてお汁のようなものが出てきた。

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「頂き物があったんで、ちょっと食べて見る?」ということで作ってくれたのだ。
お出しはとろりとして風味豊かだ。とてもおいしい。
中の具はなんやろ? ちょっとかき混ぜてみる。

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お餅のようなものやネギやコンニャク、大根、にんじんなど具だくさんのお汁だ。
体が温まってとても豊かな気分になる。
ビールも回ってきてええ気分だ。
仙台に行く列車の時間が迫ってきた。
「もう一本遅らせて、芭蕉記念館まで行ってみよか」と言う話になる。
それを聞いてたおばちゃんが、「そんなら乗せていったげたら?」って居合わ
せた息子さんに頼んでくれる。
漬け物やお汁のお金も少しやけど取っていただいて駅裏の岡の上に行く。
偶然ながらえらい口に福をいただいた。
有り難い。
芭蕉記念館からの山寺の眺めもなかなか良い。

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記念館でゆっくりして、
駅まで下り、列車を待つ。

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今度は雪の中を仙台に向かう。
なかなかええ旅が始まった。

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ありがとうございました。

楽水庵 いずみや

昼総合点★★★☆☆ 3.5

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