北京から貴陽へ
4月の初め、貴陽に旅をした。
ちょっと前にインターネットで中国の風景を検索していたら、すごい所があった。
奇観といえる風景だ。
眼前に山また山が延々と並んでいる。黄山や三清山のような急峻な山々ではない。
それぞれがお椀を伏せたような、あるいは筍がにょきにょきと土から顔をだしたような
のどかな長めだ。
その前には、延々と菜の花畑が広がっている。一面の棚田だ。
これを、見た時、「次に行くのはここだ」と決心した。
しかし、ぐずぐずしているうちにかなりの日が経ってしまった。
「菜の花はまだあるだろうか?」
3月中頃から4月初めが限度だろうという。
「あぶないな」
それに聞くところによると、貴州や雲南、四川省のあたりは渇水が続いているという。
特に貴州がひどくて、解放軍もでて給水しているという。
「行っても水はろくに飲めへんし、シャワーもできへんかもしれんな」
心配ごとがおおい。
「しかし行こう」
まず、北京から貴州の州都である貴陽に飛ぶ。
貴陽から西南に向かう。少し観光しながら、雲南省のすぐ隣にある興義というところに向かう。
500kmくらいの行程だ。
そこで一泊してから例の山々、万峰林に行き、更に万峰湖などを見た後、貴陽との中間にある
黄果樹というところに行く。滝で有名なところだ。
そこで又、一泊して、貴果樹瀑布などいくつかの瀑布をみてから、帰途につく。
そのまま貴陽の空港から北京まで戻るのだ。
これで心配がもう一つ増えた。今回の旅は瀑布が多い。
「渇水で滝なんかあれへんのちゃうか?」
という心配だ。
いろんな心配はあるけど、行くと決めたから先にすすまないとしゃあない。
14時ころ北京の空港に集合して、16時過ぎには貴陽に向かって出発だ。えらい効率がいい。
でもまあ日本からの便が遅れたら大変だった。心配ごとばっかりや。
順調に出発。3時間弱の飛行だ。