早春の但馬路

香住にある大乗寺に行った話しをしたが、大阪から日帰りの旅だった。
車で行ったので、片道3時間程度であるが、早春というか、春まだき
と言う季節なので、残念ながら桜は無い。
しかし、道中は、長閑な山間を抜けて走る、気持ちのよいドライブだった。
昔は、この道を冬によく走って、スキーなどに行ったもので、冬の景色と
土地の名前が結びついているが、こういう時期に走ると又違った見方が
できると思った。
山間を縫って走っていると、路はずっと川に沿っていて、低いなだらかな山々と、
田園と川の流れが石濤の画にでてくるようであった。
何も無いようで、実はこういう景色も画になるんだと改めて思った。
片側一車線なので、遅い車がいても追い越したりはできない。
たまに、極端に遅い車がいて、じれることもあるが、看方を変えて、
景色を楽しもうと思うと、思わぬところに木蓮の花をみつけたりして、
それはそれで楽しいものであった。
向こうで丁度昼頃の時間であったので、香住の漁港にでかけて、お土産に
蟹や魚を買う事ができたし、昼食に新鮮な魚がメインの海鮮丼を食べる
事ができた。
大乗寺で、円山応挙を満喫できたし、目にも口にも福のある一日であった。

tajima090322