さて、天平山でやっとスケッチなどできるちょっとした場所に来た。ガイドの
説明を聞いてんのも面倒くさいんで、今から1時間自由時間にして皆好きなと
こに行ってスケッチするもよし、写真撮るもよし、散歩するもよしと言う事で
解散した。
わしは、建物を向こう岸に望む池の畔に直行した。
ここがまあこのあたりでは一番見てくれのよさそうな場所だ。
しかし、この天平山、えらい紅葉の人気スポットらしく、京都で言えば、東福寺
の紅葉の時より人が多い。池の縁で立ってスケッチしてたら池の中へ押し出さ
れそうなんで、草むらの手前まで下がって描いていた。
何やらガサガサガサって音がした後、「あっと・・・とっと」とか言う声が聞
こえて「どぼっ」って言う音が聞こえた。
「ありゃ、誰か池にはまりはった」と思った。
こちらむきでしゃがんだ格好でずるっと滑り落ちたらしい。
「おっと助けにいかんとあかんのちゃうやろか・・・・」
「そやけど、そばに沢山の人がいてはるし・・・・」
「けど、誰も助けようとしいへんし・・・・」
「やっぱり、行こかな?」
なんて悩んでるうちに、誰かが身を乗り出して、手をさしのべて、引き上げた。
やれやれ。
誰しもすぐには手が出えへんのやわ。
さっさとわしが行ったらかっこよかったやろか? 何て後で思うけど、こんな
とこで外国人やから目立ってしまってもなあって思う。
まあ、無事でよかったんで、こちらもちゃっちゃとスケッチを済ませてしまおう。
人が多いんで折角の景色も興醒めではある。
ここの紅葉は、蘇州では有名なんかもしれんけど、日本の紅葉に比べたら、や
はり深みが足りんなあって思った。
ここに前回来た時は、時期が早かったんで殆ど紅葉してなかった。
そやから今回は結構楽しみにしてたんやけど、ホテルを出て、ここまでは1時
間もかからへんのに、途中からえらい渋滞になった。
やっと正面入り口前に着いて、降ろしてもらったら車だけ先の方の駐車場へ。
大混乱状態だ。
わしらは先に山に登ろうとガイドが言う。
こんな混雑の時に山に登ってもしんどいだけちゃうやろかと一瞬考えたけど、
山は初めてやし、もしかしたら景色ええかもしれんと助平心をだしてとにかく
上って見ることに。
しかし、登り道も下り道もこれまた大渋滞で、禄に歩かれへん。やっぱり来ん
かったらよかった。
反省しつつもあとちょっとだけと引き返す踏ん切りがつかへん。頂上近くまで
きて、最後の急坂が目の前にある。
この先も時間がかかるだけでたいしたとこはなさそうだ。達成感だけもらって
も時間の無駄になりそうだ。
それで、山頂制覇はあきらめて、池の畔に戻ったのだ。
紅葉の見頃に休日が重なってこんなえらいことになるとは知らなんだ。
まあ日本でも同じやからしょうがない。
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ありがとうございました。