9年前に書いた旅のブログをリニューアルします。文や写真、その後の気持ちや情報なども追加、リニューアルしてみたいと思ってます。
夜が開けた。
いっぺんに周りが見易くなった。
なかなか良い眺めだ。
暗くて霧に煙ってるのもいいけど、明るくて見通しが良いとまた新たな感動がある。
なんせ、ここがどんなとこかわからんまま懐中電灯を頼りに登ってきた。
なんとなくピラミッド型とちゃうやろかと思いつつ来たけどやっぱりそうやった。
今は一番上の方にいる。
いつの間にかコーランの詠唱が終わってる。
観光客同士、顔がよう見える。
ちょい白ける。
ようみたらあっちにもこっちにも彫りの深いエキゾチックで柔和なお顔の仏さんがいてはる。
立体曼荼羅?
右を向いても左を向いても顔が合うけどそれでにこっとしてくれはるわけやのうて、ひたすらあっちむいて瞑想にふけってはる。
仏さんが座禅組んでるときは鼻の頭をじっと見てはるんやでって教えてくれた人がいてるけどその通りのお姿だ。
古代の技術恐るべし。
その間、間に無数の小ストゥバの円錐塔が無作為にあっちにもこっちにも散らばってるように見えるけど、多分、すべてが計算された幾何学的、シンメトリックに配置されているようである。
その石組みは単に石を組み合わせた、或いは削りだしたというのではなくて、小さな石の組み合わせがキチンと市松模様になるように配置され、周囲にはその模様に併せた穴が穿たれ中が空洞になっているという精巧なものなのだ。
建物の中を覗くと小さな仏はんもいてはる。 このあたりをぐるっと右回りに一周廻るのが修行の一つらしい。
わしらは修行せんでもええけど観光客皆が廻ってるのに釣られて着いていくと何かご利益があるような気もしてきた。でも、回らへん。
明るくなったぶん、暑くなってきた。階段を下っていくと、この遺跡には仏像だけやのうて壁面に素晴らしい浮彫りの彫刻が施されている。小高い丘になってる遺跡建造物の壁面ほぼ全部にある。
よくあるように、仏陀の生涯をレリーフにしたやつがある。
120場面あるそうな。
しらんけど。
仏教にまつわるいろんな説話の場面が、何段にも何面にも分かれて山ほどある。
王さん、お姫さん、大将に唯の兵士、象もいてる。謎の動物やら怪物達も、見てるだけでわくわくしてしまう。
しかし、なんというても主役より脇役の普通の人たちに親しみがもてるし味がある。
多分、上の方が天上界的な、下に行くほど、現実的な、あるいは地獄的な?
知らんけど。
しかし、どれもええ顔してはるわ。
何時間でもスケッチしてたいくらいや。
それにしても、ここに描かれてる人たちは、誰がモデル?
普通、その当時の現地の人がモデルになる?
カンボジアのアンコール遺跡に行ったら、近所のご飯屋さんのウエイトレスが顔がそのまま遺跡の仏像の顔やった。
ミャンマーやラオスでもようにた人がいてたような気が?
インドでも?
でも、日本や中国の仏像は、その国の人には似てへんなあ。
ここの遺跡の場合、今のインドネシアの人たちとは似てないような?
仏像はふっくらもっちり、優しいけど、インドネシアの人たちはシュッとしてキリっとしてる。
ならば、どこからきて何処へ行ってしもたんやろ? 階段の段差も大きかったし。
巨大な人たちの国やった?
ならば面白い。
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ボルブドール寺院あたりの地図。
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