9年前に書いた旅のブログをリニューアルします。文や写真、その後の気持ちや情報なども追加、リニューアルしてみたいと思ってます。
ダンスショーがあるらしい。
広いダンスフロアのようなとこに人が集まってる。聞いてみたら伝統ダンスの実演が今から始まるのだそうだ。
観光客がステージを取り囲むシートの上に上がって座り始めている。わしらも靴を脱いで出来るだけ前に座ろう。
無料みたい。
ええですなあ。
ガムランの演奏が始まる。
いつ始まるかと座って待ってる。気がついたらもう始まってた。
あんまり静かやからわからへんかった。
金属質の打楽器だけでメロディを奏でるような不思議な音楽だ。ヂャラン、ヂャランと単調が音階が続くだけで、舞台では何も始まりそうにない。
何もないまま永遠に時間経っていくんとちゃうやろか思う頃、向こうの端に気配が起きた。
ゆっくりゆっくり人の形が見えて来る。
お能の出だしみたいやなあって思う。
踊りが始まる。
全部揃たら四人の美女になった。彼女達はやや顔を伏せ加減に両手を仏陀のように優しく広げ、腰の線は真っ直ぐで上下に揺らぐことなくすすすーと前に滑り出て来て、そのままフロアの中央で優雅に舞いながら四方に展開して行く。
顔を心持横に向け、両腕は素直に広げて指先を反らせて印を結ぶような動きをする。
日本の能や舞をおもわせるようなゆっくりとしたテンポを謡曲ならぬガムランの響きが包み込んで行く。
四人の動きがキチンと揃って美しい。
四人の動きがキチンと揃って美しい。
隣に欧米人の夫婦が座ってて盛んに写真を撮ってる横で彼らのガイドが説明する声が煩い。
そのうち、「日本の踊りとそっくりでしょう。私は見たことあるんですけど、全く同じですよ。」なんて事を言い出した。
むかつくなあ。「お前は何を言うとるんや、全然ちゃうやんか。」と思う。
他人の話に口出しするわけにはいかんから黙ったまま心で突っ込む。
英語やし、ようわからんし。
能や雅楽と動きや音曲の感じが似てると言うんやったら、さすがやねって言うけど、都踊りみたいなんを言うんやったらえらい違いだ。
四人は全く同じ動きをしている。まったく相手を見んと同じ動きをするのはプロやったら当然やろけど、見てる方には安心感がある。
とても優美な良い踊りだ。
因みに、この後、ダンスの養成所みたいなところを通った。成る程、小さい頃から厳しい練習をしてはんのやわ。
えっと、あれっ、あの子、女の子と思たら男の子やんか。
まさかさっきの女性は?
さて舞台に戻る。
四人の美女の顔だけや無くて衣装も美しい。細見の体にとても良く似合う。
しかし、舞姫たちが足を上げる時、床が汚れてるからか素足の足裏が汚い。
これはこういうもんなんやろけど、なんだか気になるなあ。
優美な踊りにゆっくり時間が流れて終わった。
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この辺りを回った時の地図。
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