岡山に鬼の城(キノジョウって読むらしい)と言うのがあると聞いた。初めて
聞く名前だ。岡山やから桃太郎伝説と関係あるんかいなって思ってたけど、全
く違うらしい。どうも古代、飛鳥時代に白村江の戦いで朝鮮にある百済国と日
本の連合軍が新羅と唐の連合軍に負けて百済の貴族達も日本に逃げて来たらし
い。それで朝鮮から追手が攻めてくるのを防ぐために、九州やら瀬戸内海の各
所に砦を築いた、その跡の一つだと言う。あの大化の改新の藤原鎌足もこの百
済からの亡命貴族の1人という説もあるくらいやからもしかしたら壮大な歴史
ロマンの地なのかもしれない。
流浪の王子が日本で大宰相になりながらも、追手の来襲に脅えて暮らすか。
場所は岡山市の北西部総社市の中にある。面倒やから高速で行ったけどその必
要はないほど近い。但し岡山市内からの道路は行きも帰りも渋滞するんで注意
が必要だ。
総社インターを降りて田園地帯を西に暫く走ると、北の方、山側に向かう。
小高い小さな丘が見えたんで、あれに上るくらいやろと簡単に考えてたら、ナ
ビはどんどん奥を目指している。登り口に案内所みたいな施設があって、そこ
から歩いている健脚たちもいる。先はながいぞ。
山の上はまだ見えないけど、きっと崖の上に砦のようなものがあるのだろう。
この頃はちょうど桜が満開の少し前、一気に花が開き始めようとしているころ
だった。春爛漫のパワーがもらえそうな力が満ちていそうだ。
そのまま山道をぐるぐる登っていく。だんだんとすれ違うのが面倒な細い道に
なっていく。それでも何台かすれ違うほど、訪れる人も多いようだ。
ようやく駐車場についた。ここにも事務所があって、このあたりのハイキング
というかトレッキングの案内をしている。山ガール、山ぢいさん、山ばあさん
達がたむろしていて、あそこまわって、あの辺りがきれいやったとか、このコ
ースの景色がとてもよかったとか情報交換してるけど、わしらはちょい来ただ
けやから、とりあえず城というか砦を目指す。
登りは結構急だ。一気に2、3百メートル登り終える頃、砦が見えた。
なるほどこういうやつか。
飛鳥時代にしては結構本格的やって言うたら失礼やんやろか。
展望台まで行くと、備中平野が一望できる。
遠くに海が見える。
晴れた日は四国までも見渡せるようだ。
昔は、海岸線がもっとこちらに来ていたはずやから、瀬戸内海を攻め上って来
る敵を見張るには丁度ええ場所やったように思う。
今から見てもなかなか交通の要所にある。
昔の人はえらかった。
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