倉敷、大原美術館

大原美術館には苦い思い出がある。と言うても大原美術館が悪いわけではない。
遥か昔昔の事だった。まだ学生の頃、九州から和歌山に向かって友人達と車で
走っていた。車で走るということだけでも楽しくてしょうがないころだ。昼で
あろうと夜であろうと交代で運転しながら走り続けてた。ちょうど倉敷まで来
た時、真夜中やったけど、何かで車が故障した。(何が原因かはもう忘れた)
えらいこっちゃ。それで朝まで待って修理工場が開くのを待って直して貰うわ
んとしゃあないという事態になってしまった。よう覚えてへんけど、バス停の
ベンチみたいなとこに寝てたら、朝になってしまって学生たちがわいわい言う
ので目が覚めたというような呑気な時代でもあった。それでまあ、修理工場ま
で行って(車を置いていったんやろなあ?記憶が定かではない)修理を頼んだ
のはええけど、金がない。しょうがないんで家に電話して電報為替で送っても
らうことにした。(親頼みだ)
修理が出来るのと金が届くのを待つ間に、倉敷にいるんやし、大原美術館でも
見ようやという事で見学して依頼のことなのだ。
なんと懐かしい。

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えらい観光地になってしまってる。
観光客の人たちがぞろぞろしてはる。

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とりあえず中に入ってみよう。
さすが天下の大原美術館だ。洋画のコレクションがすばらしい。
有名な絵が一杯あるけど、前はどんなやったかさっぱり覚えてないし、あの頃
とは絵の好みも変わってしまってる。まして今は水墨画を勉強してる。
今回見た中では、わしは、アンリ・ルソーのちっちゃいやつが気に入った。
本館の横の方には、浜田庄司 河井寛次郎の作品を展示した工芸館がある。
これは覚えてた。
そして、棟方志功だ。これはよう覚えてて、今回もこれが見たいという意味合
いもあったのだ。やっぱり素晴らしい迫力だ。
その後は別館へ。

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こんなに広かったんかいな。

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ここにも沢山の展示があった。
ええもん見さしてもらって、ええ勉強になった。
懐かしいけど、殆ど忘れてた倉敷の町であった。

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ありがとうございました。