台湾列車で、ほぼ一周の旅ー07、鹿港、龍山寺

バスはやっと彰化の駅前に着いた。駅数から行くとこれで半分くらい。やれや
れと思うがバスが動かない。駅前を通るのに路地から入ってぐるっと回るみた
いやけどその先が渋滞してるのだ。痺れを切らした乗客がつぎつぎと折り始め
た。駅について又同じくらい客が乗ってやっぱり満員で出発。座れない人も沢
山いる。合計1時間強かかってどうやら鹿港の町あたりに来たようだ。
運転手が「ここが鹿港やで」と声をかけてくれる。
なるほど降りてみると鹿港車站と書いた建物がある。後で調べたら日本統治時
代にあった台湾製糖会社の駅舎跡らしい。
しかし、ここがどこはまだも一つようわからん。
地図を見ながら通りの名前と比べてると道標に「龍山寺」と言うのが見えた。
いったんあっこに行って見たら様子がわかるやろう。

見るからに大きな寺だ。
学生が多い。日本で言えば修学旅行の聖地、奈良か京都のお寺みたいなもんな
んやろ。先生みたいな人やガイドさんみたいな人がついて説明を聞きながら熱
心にメモをとってる子たちもいれば、写真を撮ったり、適当にふざけあったり
してる子たちもいる。しかし、日本の学生たちより素朴に見える。

龍山寺と言えば台北にもあった。台湾では名刹に違いない。

よくある道教との合祀みたいなわけのわからん妖しい寺とは違うようだ。

れっきとした観音様のお寺なのだ。

柱や壁にぎっしりと彫刻が施してあるし

天井の細工も複雑で美しい。
正面の二つの樹も立派やんか。形が面白くて存在感がある。
榕樹とあるけど何の木なんやろ。

大きくて人が多いけど、ふしぎと静かで落ち着ける寺だ。
観音様のスピリッツに満たされているのだろう。
一通り見て外にでると、その先に摸乳巷があると道標がある。
それで大体相対的な位置関係がわかってきて、地図と頭の中がマッチしてきた。
よかったよかった。安心して次に行こう。
その摸乳巷と言うのは歩いてて胸(乳)が壁に当たるほど狭い道なんやそうだ。
それが何なんか見てみたい。


より大きな地図で 鹿港、龍山寺 を表示

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