晩ご飯でまたまた腹一杯になってしまって気持ちが悪い。どっかで発散しないといけない。
久しぶりに出会った老朋友どうしだ。
とかなんとかでカラオケなどで少々元気を出してしまった。
終わって見ると、このまま寝るのはちと寂しい。ちょっとだけ飲もうかと夜の街をうろうろ
した。近くには欧米人向けのような酒吧(バー)みたいなのが集まった通りがある。
大抵の店は閉まっているが開いている店も何軒かある。しかし、値段も高そうやし、おもろ
なさそうや。しゃあないと思いつつも入る気がしない。
物色してる通りの横にも露地があるのに気が付いた。こっちはなんやらあやしげだ。
酒屋のような料理屋のような小汚い店の表に椅子をおいて店の人か客かわからん人達が夕涼
みしながら喋っている。こういう感じがええんやんかとついそっちのほうに引き寄せられて
行った。しかし、何かを食べたいかというと食い門はもうええ。喉が渇いたしちょっとビール
かなんか飲めたらいいのだ。中国料理屋には飲み屋と言う感覚がないみたいで飲むためだけ
に入るにはちょっと敷居が高い。
と思っていると、「寄っていかんかね」と店の玄関にいたおばちゃんに声をかけられた。
ここもかなり妖しげだ。「ええけど、ビールだけでもええんか?」と聞いてみると、「ええ
よ、ええよ」とにっこり笑う。其の笑いにつられて中に入ってしまった。
「冷たいビールはある?」と聞くとうなずいている。確認しとかないと中国では冷たいビール
を置いてない店も多いのだ。
「ここってほんまに料理屋?」と思ってしまう。
もう店内は片付けられて、麻雀テーブルがどんと置かれている。近所から集まったとおぼし
きおばちゃんたちが麻雀の真っ最中だ。それ以上の人数が麻雀卓を囲んで見ている。
皆真剣だ。どうやらお金を賭けているらしい。
わしらは店の隅のほうに残されたテーブルの端っこに腰かけて、ビールを飲む。
こういう雰囲気で飲むビールは格別にうまい。
麻雀もおもろそうだ。一生懸命見ていた友人が、「ルールは日本とかなりちゃうみたいやで。
役なんかほとんどあれへんし、振りてんでもなんでもどんどんあがってまうんやで」と言う。
後ろの人たちともわいわいわい言いながら楽しげにやっているのを見てると、今のこの老朋
友たちとの学生時代にやってたはちゃめちゃとも言える暮らしが目の前に立ち上がってくる
かのようだ。懐かしい。
横でちびちび飲んでるわしらの事はほっといてくれるからそれも又居心地がいい。
この先、この旅でこんな景色を何度も見る事になるのをこの時点では露知らないから何か得
したような気持ちになってホテルに帰った。
こういうとこで飯を食ったらおいしいやろなあ。
しかし天津ではあまり時間がないのだ。
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ありがとうございました。