杭州お絵かき勉強日記-082 上海裏町あたり

列車を降りて、地下鉄2号線に乗った。いつの間にか2号線と上海虹橋空港、駅が直結されている。実に便利だ。
もし甫東空港に着いたとしてもリニアを使えばすぐに虹橋駅に着く。
そのまま、南京東路まで乗って、10号線に乗り換え、天潼という駅まで行く。虹橋駅から10号線に乗ったら
乗り換えないでいけるが、駅数が多いのでこの方が早いだろうと思ったのだが、南京東路の乗り換えは随分遠かった
からどっちが早かったかは試してみないとわからない。

天潼に着いてみて驚いた。最新鋭の10号線から大昔の老上海に戻ったみたいだ。エスカレータを上がると地下街
に出る。そこはニセモノデパートなのだ。あやしい店があっちにも、こっちにもどこまでも続いている。
まるで大連の駅前地下街みたいだ。なんとなくこせこせしていて落ち着けない。
急いで地上に上がる。

地上に上がっても何か感じがあやしい。ちゃっちゃと行ってしまおう。
このあたりは四川北路の近く、昔は日本疎開のあったあたりに近いのではないだろうか? やたら日本語で声を
かけられる。「ニセモノカバンいらないか?」、「ニセモノ時計あるよ」
急いで歩いて、四川北路を越えた。ホテルで客人たちのチェックインを済ませて、今度は南京東路に歩いて向かう。
もうあの妖しい街角は堪忍してほしい。

そこから黄浦江の支流、蘇州河まではすぐだ。このあたりはもしかしたら、金子光晴や横光利一の小説に出てきた
世界にほど近いのかもしれない。上海でもこのあたりにくるのは初めてだから結構興味深々になる。
さっきの妖しい喧騒はなくて、建物にもノスタルジックな静けさがある。
ぽちぽちと雨が降ってきた。

蘇州河にかかる橋の手前に大きな古めかしいビルがあった。
「郵便博物館って書いてある」、時間があったら入ってみたいなと思わせる建物だ。
かなり大きい。

橋をわたりながら東の方を見ると、例のテレビ塔が見えた。
「これが上海なんや」という風景だ。
橋の下を船が通っていく。かなり画になる味わいだ。
いつまでも見ていたい気がするくらいだ。

そこから先に進むと、いつもの上海。繁華街の裏の庶民の街角だ。
さっきと違ってこんな空気はなんとなく好きだ。その先の超繁華街に流れる時間とここに流れる時間の違いが作る
歪のようなものが、ちょっと重たい倦怠感のように漂っているかのようだ。
私の体には心地いいと感じられるあたりだ。

もうその先は、大都会の交差点だ。気をつけないと車にぶつけられる。
歩行者優先なんて存在しない国なのだ。

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ありがとうございました。